L'Anovelién

UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
 unokyokai@gmail.com

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ライトノベル創作教室ラノベりあん 中二病でも書けるライトノベル教室♪

小説の楽しい書き方講座ブログ 毎週開催の創作塾と連動中!

現代の完全犯罪を考えてみる【その2】

監視カメラ網や科学捜査の発達によりリアルでの完全犯罪がどんどん難しくなってくる中で
小説なりフィクションにおいての完全犯罪トリックの敷居も不可能になってきている昨今、
どうすれば完全犯罪を完遂できるかを考察する第二回目です。

前回も示した完全犯罪(殺人)を遂行するために必要なポイントは下の2点でしたね。
・警察に殺人が露見しないこと
・遺体が発見されないこと

今回は「遺体が発見されないこと」について考えてみましょう。
殺人の場合、どのようなかたちであっても遺体というのは痕跡として残るものです。
これをいかに始末するかというのが、犯罪者にとっては昔から最も頭を悩ませる問題でした。
ミステリードラマでは、まず遺体が発見されないと事件にならないので、たいていは見つかるように遺棄しますけどねw
本当に犯罪を隠そうとするのであれば、跡形もなくマジックのように消してしまわないといけないわけです。

たとえば製鉄所の溶鉱炉に遺体を投げ捨てるなり、生きたまま突き落とすなりすれば、遺体の痕跡なんてまるで残らないでしょう。
でも、そのシチュエーションに持っていくまでが至難の業なので、なかなか実現できません。
ベーシックな死体遺棄ということであれば、埋めるか、沈めるかのどちらかということになります。
では、埋めるのと沈めるのはどちらが有効かを考えてみましょう。

日本の国土は火山地帯というこで酸性度であり、遺体が残りにくいという性質がありますが、それは考古学的なことで
数万年単位での話ですから、犯人が生きているうちに遺体が消失してしまう可能性はありません。
そうすると基本的に人や動物に発見されないところに埋めないといけないんですね。
実際の殺人だと最も手軽な山に埋めに行くケースが多いのですが、これは悪手です!
山には屍食性の野生動物もいますから、浅く埋めると動物に掘り返され、山菜採りに来る地元民に見つかりやすいのです。
動物に嗅ぎつけられないよう少なくと1メートルも深さが必要とされています。
そうなると人の通らない険しい地形の山中で、しかも深夜に1メートルの深さを掘るのは至難の業ですよね。
まず単独犯では体力的に不可能ですし、できたとしても痕跡を多く残してしまうでしょう。
なにより不必要に遺体を運ぶのに自動車を使ったりすれば、たちまちNシステムにひっかかって警察に疑われてしまいます。
こういう山中や産廃施設に埋めてもバレないのは暴力団など組織犯罪など手慣れた人たちのみです。
さらに言うと犯罪行為が状態化している組織的な複数犯なら山に埋めるより、ビルの建設現場などで
基礎コンクリートの中に埋めてしまったほうが楽だし、ビルを壊す日まで絶対に見つからないので確実性が高いですよね。
オウム真理教クラスになると施設内に高性能焼却炉を建設して骨まで灰にして証拠隠滅していましたね。
組織力さえあれば遺体処理はどうとでもなりますが、単独犯の場合は制約が多いのです。
単独犯では自宅敷地内や所有地へ埋めるほうが山に埋めるより露見しにくい事例が多いのですが
見つかったら最後もう言い逃れができないのが最大のデメリットでしょう。
なので、どやら埋めるという処理はあまり有効な手段ではなさそうです。

こうなると沈めるのがよいでしょうか?
沈めるのは海、湖、沼といろいろありますが、こちらは意外と手軽です。
問題は死後、遺体の腐敗によって発生するメタンガスなどで浮き上がってくることです。
この場合の解決策としては、非常に細かく解体してしまうか、錘をつけて沈めるかのどちらかです。
錘は鉄アレイなどくらいでは浮いてきてしまいますので、少なくとも遺体と同じ重さの錘を鎖などにくくりつけないといけません。
主にコンクリ塊などが利用されるらしいですが、準備が必要です。
また腹部にガスがたまりやすいので投棄する直前に腹部、特に胃腸を念入りに切開してガスが抜けるようにします。
遺体さえ浮いてこなければ、かなり短い日数で甲殻類や魚類などに分解され痕跡はほとんどなくなります。
充分に水深のある海などであれば、たとえ沈めた場所がわかっていたとしても引き上げは困難です。
より露見しないようにするには、沈める前に徹底的に解体するほうがよいでしょう。
この場合は錘は必要なくばら撒くだけでOKです。ただし流され海岸に漂着してしまうことを予想しておかないといけません。
そのため頭部や手足、指先など一見して人体の一部と判別できる部位はミンチ状まで解体する必要があります。
なかなか普通の精神状態では実行しきれないのが玉に瑕ですが……
ただし海洋投棄の場合は自前でボートなり船舶を持っていないとなかなか実行しにくい面があります。
川や湖沼では投棄後に発見されやすいというデメリットはありますが船舶の必要なく実行できるメリットがあります。

さらにもう一つ、かなり露見しにくい遺体処理の方法があり、数々の犯罪者によって利用されていますが、それは次回にまた。




現代の完全犯罪を考えてみる【その1】

昨今の警察の捜査力やSNSなどネットの普及により、なかなか小説のネタとしての完全犯罪は難しくなってきましたよね。
そのため細かいところは気にしないことにするか、もしくは操作技術が未熟な古い時代を舞台に選ばないと成立しにくくなっています。
そこで今回はどうすればリアルの世界で”完全犯罪”を完遂できるかということを考えていきたいと思います。

まず創作を抜きにしてリアルな現代社会において完全犯罪に必要な要素はなにか?
ここで完全犯罪とは殺人に絞って考えてみたいと思います。
そうすると2つの重要なものが存在しているのがわかってきます。

・警察に殺人が露見しないこと
・遺体が発見されないこと


これさえ遵守していれば、これは完全犯罪となりえます。なにしろ事件化されませんからね。
興味深いことに現代日本では、なんと年間1万件とも2万件とも言われるほど露見しない殺人が成立しています。
少なくとも統計上でわかる範囲でも毎年10万人からの日本国民が理由不明のまま消えていっているのです。
信じられないかもしれませんが、その中のかなりの数の人たちが人知れず殺され、しかも犯人は捕まっていません!
そういう殺人のケースは、ほとんどが上記の2点に合致しているからですね。
この2点に沿うように犯行を行えば、あとは多少の運さえあれば完全犯罪となります。

さて、ここで詳しく考えてみると、遺体が発見されないというのはなんとなくわかるかもしれませんが、
どうも殺人が露見しないというのはちょっとわかりにくいですよね?
どうしたら警察に露見せずに人を殺せるかというと、そのヒントとなるのが「失踪者」です。
これは失踪者というのが統計上で10万件以上と非常に多くて、その中で既に死亡しているであろう者、
かつその死に事件性があったのではないかという者は、けっして少なくないわけです。
さらに推測の域ですが統計から漏れている者も含めると2倍になり、年間で殺害されている人数は膨大な数にのぼります。

いわゆる失踪者の多くはいわゆる家出人、特に若者が多いのです。
家出人は全国で警察に捜索願が受理されるのは10万弱で、実態はその倍になるかもしれません。
特に日頃の素行が悪い、非行歴、補導歴があるような若者の場合、警察もいちいち本気で捜査していられないし、
目撃者や血痕など顕著な証拠がなければ事件性なしとして、たとえ失踪したとしてもまともに捜査されません。
たとえまじめな者の失踪でも全国の警察署や交番にポスターが掲示される程度ですから推して知るべきでしょう。
そもそも家出人の7割は1週間以内に見つかるということもあって警察もそれほど本腰を入れられない事情もあります。

しかし膨大な失踪者の一部の者たちは、家出でなく何らかの事件に巻き込まれて殺害されていたりするケースもあるでしょうし、
最初は普通の家出だとしても家族と音信不通のまま暮らしているときに殺されてしまうこともあるでしょう。
そうなれば家族や親しい友達でもなければ捜索願は出されないままです。
家出人が働けるような職場だと無断で辞める人が多いので、またかとたいして気にしてもらえなさそうです。

このような失踪者以外にも同じような環境として、両親と死別して天涯孤独だったり、ホームレスだったりと
失踪人と似た環境の人は意外と多いものです。さらに家族や友人、職場の同僚などと接点が乏しければ
たとえ急にいなくなったとしても改めて警察に捜索願が出されることもなく事件が露見しないわけです。
それに失踪者の数に較べて身元不明の「行旅死」、つまり行き倒れとして確認される遺体の数はそれほど多くないですから
その差分だけ故意に遺体を始末されているという可能性が非常に高いのです。
もちろん身元がわかれば、即事件化して殺人事件として捜査されます。

よって完全犯罪を狙うのであれば、”いなくなっても誰も警察に通報したり、捜索願を出す人がいない者”を狙えばいいのです。
もしくは日本の犯罪史上最も残虐とされる「北九州拉致事件」のようにまるごと家族ごと何組も拉致してしまえば、
通報する人はいないでしょうし、周りの人もまさか拉致されてお互いに殺し合いをさせられてるなんてことは思いもよらないので
夜逃げでもしたのかと思うくらいで、警察にわざわざ通報しようなんていう人はほとんどいなくなるでしょうね。

とはいえ特殊なケースを除けば、裕福なステータスのある者ではなく、貧困に苦しむ最下層に近い人たちこそが狙い目です。
というか、そういう人を狙わないと完全犯罪はほぼ不可能になってしまうでしょう。
殺害対象者に対していなくなって困る人や悲しむ人がいなければいないほど完全犯罪完遂率は高まっていきます。
よって2時間ドラマによくある遺産狙いや家元の跡目相続といった目的で殺人を行うのはけっして避けなければなりません!
とはいえ、そんな孤独で貧しい人を殺す目的をするというのは、創作の中においてはかなり限定されますけどね。

次回は遺体の処理について考えてみたいと思います。



惑星ヴァニトー陥落【#ウォーハンマー40K】

WH40Kグルーバルキャンペーン第4週は惑星ヴァニトーが主戦場となりました。
こちらが占拠した瓦礫に立て籠もり、攻撃側は波状攻撃を仕掛けてくるというシナリオでした。
防衛側は瓦礫の配置を決められるメリットがあるけれど、攻撃側は倒されても1/3の確率で無制限に復活できるというルール。
しかも今回は帝国軍ではなく、初のティラニッド戦ということで、物量の多いアーミー同士の対戦で5時間超えのゲームに……


厳しい気候を持つ惑星ヴァニトーはおよそ人の住むには適さない惑星だ。
しかし尊父ナーグルの慈しみを伝える我が解放軍がこの惑星を初期の攻略目標に指定したのは、ひとえにコノール星系の感応通信中継設備が配置されているからだった。
この惑星にある通信設備を掌握することでコノール星系を<帝国>領から完全に隔絶し続けることができる。
我が解放軍はこの橋頭堡を死守することが優先目標なのである。

しかし万全の防御体勢をとっていた我がデスガードに奇襲をしかけてきたのは帝国軍ではなかった……
大挙として押し寄せてきたのはゼノ、それも意思疎通が不可能な外宇宙からの侵略者ティラニッドであった。
蟻のような社会性を持つティラニッドは感情を持たずひたすら破壊を繰りかえす害虫の大群だ。

ナーグルのディーモンのディーモンプリンスが率いるプレーグベアラー30体とティファウス閣下の率いる歩き膿疱に冒されたポクスウォーカー100体が廃墟に立て籠もるデスガードであったが、あくまでもその橋頭堡は帝国軍に対してのものであったため、ティラニッドの不意打ちに対してはその脆弱さを露呈してしまった。
無限のごとく湧いて出てくる大小のティラニッドの群れは橋頭堡に群がってくるのを迎撃するには火力が不足していた。
配備されたばかりのハボック分隊のラスキャノンだけでは大群を迎え撃つには不向きであった。
しかも敵の大型個体を次々に撃破しても、続々と同タイプの大型個体が現れては陣地の外壁へと迫ってくる。
陣地確保に定評のある魂なきポクスウォーカーたちも敵の大軍の前に漸減し、拠点を放棄せざるをなくなる。

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ティファウス閣下および魔導機械フォージフィーンドの獅子奮迅の戦いぶりを見せるが、数にものを言わせたティラニッドの進撃を前にしては、ついには戦略拠点を放棄して一時退却せざるを得なくなってしまったのだ。
しかし、この地はティラニッドの支配下になっただけで、帝国は依然として感応通信中継施設は使えぬまま。
我々が貴重な戦力を消耗して占拠し続けなくとも、ティラニッドがその役割を果たしてくれることになる。

戦局全体においてもこの惑星ヴァニトーでの戦いは常に優勢ついに我々デスガードを中核とする渾沌の軍勢は、惑星ヴァニトーの支配を維持することに成功した。
この惑星上に生じた<歪みの亀裂>からは続々とディーモンたちが地獄の蝗のごとく召喚され続け、<偽りの皇帝>を奉じる者どもは、ことごとく引き裂かれた屍となって果てたのだ。
この戦局の大転回により、残る2惑星においても、ことごとく虐げられし人民を<偽りの皇帝>の軛から解放することができるであろう。



惑星ネタムスの敗戦と新戦術採用に向けて【#ウォーハンマー40K】

ウォーハンマー40,000のグローバルキャンペーンも第3週目となり、今度の戦いの部隊は農業惑星ネタムスでの戦いとなりました。
今回も週末に高円寺ジャイアントホビーにて1000ポイント戦でウルトラマリーンとのゲームでした。


帝国軍を兵糧攻めにすべく惑星ネタムスに侵攻した我が軍勢は、さらにナーグルの病原菌によって穀物を汚染させようと画策。
これを察知した帝国軍はこの計画を阻止するため衛星軌道上の艦隊からマグマ爆弾を投下することで惑星全土を爆撃した。
皇帝ナポレオン率いるフランス共和国軍の進行に対して行ったロシア帝国軍よろしく自ら無慈悲な焦土作戦を展開したことで
病原菌は焼け爛れた荒野を汚染することができず、我らデスガード軍団は当初の目的を果たせなかった。
こうして病原菌により汚染された大地と猛毒の雨の降り注ぐなか、帝国軍はマグマ爆弾投下前にありったけの糧食を積載した
ドルセウス穀物輸送団の巨大移動収穫工場や穀物サイロを護衛して、渾沌の軍勢をの機甲部隊の強襲を必死に防戦している。

我が解放軍たるデスガード分遣隊は、この逃げ回る移動収穫工場を奪取すべく、一丸となってテレポート強襲をもって
敵ウルトラマリーンに果敢に攻撃を仕掛けるも、今までの帝国防衛軍とは異なり少数精鋭のスペースマリーンらに対しては
猛追およばず各個撃破され、ティファウス閣下もまた這々の体で退却せざるを得なかったくらいであった……
しかし戦局全体においては、我が同胞の攻撃は盛り返し、帝国軍の牙城の一画を確実に崩しているのは間違いない。

lascannon

今時の敗戦を受け、このままではコノール星系の解放はままならぬため、我が解放軍は新たなる戦術をもって
<偽りの皇帝>を頭目に戴く帝国軍を完膚なきまでに撃滅せんとする準備にとりかかった。
昨今の戦闘で長射程かつ高威力、しかも命中率が高い兵器はラスキャノンであり、この兵器が決戦の雌雄を決するケースが多い。
このラスキャノン(Lascannon)とは俗にいうレーザーキャノンと同義である。

そこでこのラスキャノンを多く配備するために、ラスキャノンの操作に手慣れたハボック部隊を最大4分隊(計20人以上)、
ラスキャノンにして16基を集中配備すべく新整備計画を立案し、我が解放軍の工廠への発注した。
これにより敵機甲部隊や重装歩兵の装甲を紙のように貫き、完全に沈黙させることが可能となるだろう。
反面、軽装歩兵の集団に対してはオーバーキルで効率が悪いため、これに対処する方策も同時に考案しなければならない。

打倒、偽りの皇帝! 我らの勝利はすでに目前に迫っている。
尊父ナーグル神の恩寵を広宣流布するためにも、この戦役における次の惑星こそが分水嶺である!



【#WH40K】コノールの戦い【Fate of Konor】

先週から続くミニチュアゲーム『ウォーハンマー40,000』のグルーバルキャンペーンに参戦しての記録です。
今回も高円寺ジャイアントホビーさんで1000ポイント戦ゲームを2戦やりまして、ブログに書くのは2戦目です。
1戦目はちょっと双方がルール的に誤解があったりして、遠距離から撃ち合うだけで物語にしにくいので割愛しました。


▼惑星アスタラミスからの戦略的転進
結果として惑星アスタラミスの完全解放には至らなかった。
黄金の玉座に曝された骸に過ぎぬ<偽りの皇帝>の権威にへつらう圧制者たちの強制動員により、いたいけな人民たちはいたずらに死へと追いやられた。
しかし、もはや衛星機動爆撃とそれに続く地上戦により惑星全土が荒廃しきったアスタラミスを攻略する価値はなくなった。あらゆる設備が壊滅的打撃を受け機能不全に陥っている。今後数百年は全土に潜伏感染したウィルスの猛威によって戦後復興はままならなぬだろう。
よって我が解放軍は次なる軍事目標に向けて前進しなければならない。

▼惑星コノール攻略作戦
コノール星系の主星であるコノールはウルトラマールの軍事力を支える一大生産拠点だ。
この燃料生産と兵器製造の要衝を抑えることは、我が解放軍にとって重要な作戦であり、父なるナーグル神の御心に叶うものである。
解放軍はスペースハルク、ディスポイラー級戦艦による衛星軌道からのインフェルノ・ミサイルや毒性爆弾の嵐によって帝国技術局の施設や駐屯軍は壊滅状態となり、惑星大気は肉食性のウイルスと窒息製の噴煙によって覆われた。
コノールの工業設備は半壊したとえいど、占領下に置いてしまえば、すぐにも我が解放軍の軍事物資の生産を開始させるため、破壊を免れたプラント施設を所要目標として確保を目指している。
なんとしてもウルトラマール星域攻略の橋頭堡としてコノール星系を確保しなければならない。
<偽りの皇帝>が神ではなく死後一万年が経過した屍であると思い知らせ、我らの帰依する父なるナーグル神こそが真の神であることを認めさせなければならないのだ。これは聖戦である。

▼シグナス発電所を確保せよ!
惑星コノールの地下奥深くでマントル層よりエネルギーを抽出しているのが巨大地熱プラントたるシグナス発電所であり、その発電量は何百もの製造地区の電力を賄うことが可能である。
中央設備からは血管が伸びるように無数の通用トンネルが黒曜石の岩盤を貫いてコノール地表まで伸びている。
これらのトンネルや洞窟は、絶え間ない有毒物質の流出や、地表での戦闘の余波として生じた落盤によって荒廃している。
こうしたアクセストンネルを巡って戦う軍勢は、敵だけでなく、入り組んだ配管やうごめく機械装置といった、発電所の環境そのものとも戦う必要があるだろう。
この戦いを制したものは惑星コノールの電力配分を握ることとなり、この惑星の停滞した生産力を再び稼働させることが可能になる。

コノール1

そして我が解放軍デスガード分遣隊はシグナス発電所に至る施設の廃墟で<帝国防衛軍>と会敵したのだった。
すでに主要変電設備の確保に成功した直後のことであり、この地点を死守せよとの総指揮官モータリオン閣下の命令であったが、このまま防御に徹していては惰弱な人間の部隊とはいえ後続の援軍が到着すると厄介と判断したティファウス閣下は攻勢防御すべく主力部隊を前進して自ら敵を迎え撃ってでることにした。
戦場の空を切り裂くように飛ぶ魔導兵器ヘルドレイクと対戦車戦に特化してメルタガンで重武装したバイカー分隊、そしてポクスウォーカーを肉の壁として随行させるティファウス閣下ご自身が一気に帝国の装甲部隊をすぐさま強襲した。
怯むことなく敵へと殺到する3隊を支援すべく魔導兵器フォージフィーンド、ヘルブルートが後方から支援砲撃を斉射して牽制することも忘れない。

コノール2

しかし視界不良で思うまま飛行できないヘルドレイクの攻撃は終始苦戦。バイカー部隊も敵レマンラス主力戦車に肉薄してメルタガンから放つ灼熱の奔流を近距離から浴びせるも破壊には至らず、直後に突撃した巨体を誇るブルグリンとの戦闘で力及ばず玉砕した。
変電所死守のために配置されたヘルブルートもまたチキンのような奇妙な二足歩行機センチネル隊からのラスキャノンの斉射に晒されてしまい一時瓦礫の中へと退避するまで追いやられてしまうのだった。
開戦劈頭、我が解放軍は厳しい戦闘を強いられた。

しかし両軍とも瓦礫のあちこちから立ち昇る火の手と黒煙によって見通しが利かないせいか射撃は揮わず、決戦の趨勢は白兵戦によって決定されようとした。
ここで早々に突撃に成功したポクスウォーカーはキメラ、タウロックスからなる車輌部隊に切り込むも破壊するには至らず、戦線は膠着し、降車した敵兵からの猛烈な至近距離からの射撃を前に銃を持たぬ生きる屍たちは徐々に数を減らしてゆくしかなかった。
ここで自ら陣頭指揮に立つティファウス閣下は迫りくる強敵ブルグリンどもを大鎌マンリーパーによって一刀両断して屠るご活躍であった。

コノール3

敵火力は我が部隊を遥かに上回ってこそいたが、白兵戦には我が部隊に分があった。
バイカー隊、ポクスウォーカーどもを失うが、砲撃に特化しているフォージフィーンドまでタウロックスに突撃するほどの猛攻を継続し、終始攻勢を崩さぬまま戦い抜いたのだった。
この奮戦により敵は拠点の奪還不可能と思い知らされ撤退したことで我らデスガードはこの変電設備を死守したのである。
しかし、この戦闘は広大なる惑星上の小さな一点の攻防にすぎない。全戦域において我が解放軍は依然として一進一退の厳しい戦いを強いられていた――




【#WH40K】世界キャンペーンに参戦中【第1週アスタラミス】

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知る人ぞ知る英国生まれのミニチュアゲーム『WARHAMMER40,000』のルールが8版に刷新されたことを記念して
ワールドワイドなキャンペーンが先週から展開されていまして、このたび私も久しぶりに復帰して参戦してみることにしました。

キャンペーンは『FATE OF KONOR』(コノールの宿命)として世界中の結果を逐次反映する専用サイトも用意されています。
ちなみにエリアは「北アメリカ」「EU」「英国とその他」に分かれていて、日本はイギリスと同じエリアに所属しています。

ということで、今回は帝国に叛旗を翻した渾沌の勢のうち、疫病と腐敗の神ナーグル神に帰依する力デスガード部隊として
参加してみましたので、デスガード側から見たゲーム(2000ポイント戦)の結果を戦闘記録風に書き起こしてみました。
すみません、ゲーム中ほとんど写真をとっていなかったので公式画像は拝借して水増ししています。
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▼コノールの宿命
我らが慈悲深き尊父ナーグル神の御心に沿い、総魔長モータリオン閣下率いる無敵のデスガードを中心とする人類解放軍は自称<人類帝国>の星間自治領ウルトラマールへの総攻撃を開始した。
この聖なる遠征によって惑星は次々とナーグル神の名の元に<偽りの皇帝>の圧政と差別に苦しむ人民を等しく疫病により等しく解放することに成功した。
この事態にも<偽りの皇帝>は老犬のごとく痩せさらばえた総主長ロブート・グィリマンを送ってよこす以外に為す術もない体たらくを晒すのみであった。我が解放軍は敵の新戦力プライマリス・スペースマリーンによって若干の転身こそ余儀なくされたが、疫病の疾き矢はコノール星系全域に広まるのも、もはや時間の問題である。

今や我らナーグルの子らは<帝国>の防衛線を突破し、マクラーグまでの進軍路を切り開くことで再び優位を取り戻さんとしている。
この作戦によりこの星区最大の<帝国>戦略拠点を奪取し、かつ敵グィリマンの軍も包囲することが可能となる。
ウルトラマール星系は<帝国>きっての製造拠点であり、その軍事力を支えているだけでなくマクラーグ星系への主要航路の要衝であもるのだ。
我が解放軍は神威を示し突破し、コノール星系だけでなくウルトラマール解放をも必ずや成功させることを断言する。

コノール星系を蹂躙する我が解放軍はあまりにも精強かつ圧倒的なまでの軍勢だ。
渾沌のナーグル神の恩寵を受けしデスガードの勇猛果敢な戦士たちは荒れ狂う弾雨の中を躊躇なく前進し続ける。その錆び果てたパワーアーマーと青白く腐敗し膨れ上がった肉体の前にもはや敵の銃火は無力に等しい。
我らが目的は唯一つ。<偽りの皇帝>の支配から人民全てを平等に解放することにある。
父なるナーグルは背く者には無慈悲にして苛烈なる死を、帰依する者には不死の肉体を与えることを我らに約束している。

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▼プラクシマ宇宙港攻囲戦
人口過密惑星アスタラミスには堅固な防衛体制が敷かれていた。この惑星はコノール星系の人口中心地であり、<偽りの帝国>の圧政と搾取の象徴である。
我が解放軍が惑星アスタラミス攻略の前哨戦として用意周到なる衛星軌道砲撃によって惑星の主要な輸送拠点のほとんどを破壊し尽くした。
しかし鼠のごとく地下に潜り怯えてやり過ごしたわずかな残党により未だ無駄な抵抗が続いているポイントがプラクシマ宇宙港であった。
プラクシマさえ陥落すれば我が解放軍は<帝国>の重要な橋頭堡を奪うかたちとなり、アスタラミスを手中に収めることができるのだ。
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そんな最中、プラクシマ宇宙港の東端の一画にポクスウォーカーの大群が5つ(計100体)の大波となって押し寄せた。ポクスウォーカーは今時作戦に先駆けて放たれていた小悪魔ナーグリングどもによって拡散したナーグルの腐れ病ウィルスによって新たにナーグルの信徒となったアスタラミスの虐げられてきた人民である。
慈愛の証として腐れた膚は腫瘍で腫れ上がり、角や棘、新しい腕が渾沌の変異によって生じ、生前の苦しみから解放された者たちは恐れを知らぬ軍勢となって進軍を開始し、生ある者たちにも自らと同じくポクスウォーカーとなって共に<偽りの皇帝>の軛(くびき)から逃れ共に連帯せんとする大行進であった。
このポクスウォーカーの大群と歩調を合わせて進軍したのはナーグル神に帰依することで強大なディーモンの力と巨体を手に入れたディーモンプリンス・オヴ・ケイオスであり、その護衛として恐ろしき形相のディーモン、プレーグベアラーども(30体)が随伴していた。

これを迎え撃たんとするのは帝国防衛軍(アストラ・ミリタルム)だけであった。主力のスペースマリーンどもは精強ではあったが寡兵ゆえに全ての前線に配置しきれないのだ。必然として防衛に駆り出されたのは脆弱な生身の人間どもであった。戦闘車両を多数配置すれど、この死を怖れぬ者どもの人海戦術を前にその命運は風前の灯であった。
この防衛戦を突破されれば後はないと見て背水の陣で挑む<帝国軍>は、我が解放軍が肉薄してくる前に水際でできるだけ漸減すべく多数のラスキャノンを含む猛烈な放火を浴びせてきた。
だがディーモンの中でも最も頑強なるプレーグベアラーの一団は怯むことを知らない。ディーモンどもを包み込むように飛び交う蝿の大群が雲となって周囲を霞ませ、射界を遮って狙いを定めることができないのだ。ディーモンプリンスを護衛しながら着実に間を詰めてゆき、イージス防衛ラインを乗り越え突撃する構えを見せた。

<帝国>の漸減戦術は完全に破綻した。大挙して殺到するディーモンと魂なき者たちに白兵戦で抵抗するのは生身の人間には無理があった。
いち早く指揮官は逃走をはじめ、つづいて兵たちも我先にと後退してゆく。
このまま防衛戦を一気呵成に突破し、宇宙港陥落も目前かと誰もが思った、そのときであった。

黒き鎧を纏ったデスウォッチ・キルチーム(6体)が輸送攻撃機コルウス・ブラックスターから降下して戦場にその姿を現したのだ。
<帝国>では精鋭部隊スペースマリーンの中でも特に優れた者だけが選出されて所属するという対異種族戦に特化した部隊がなぜ戦場に……ついに<帝国>は万策尽き、残された戦力を全て吐き出してきたのだ。しかし、デスウォッチの登場による影響は少なくなかった。

また我が解放軍にもわずかな誤算が生じていた。満を持してテレポート強襲してきたオブリタレイター(3体)であったが、テレポートの影響なのかフレッシュメタル・ガンによる射撃がまったく安定しないまま背後から挟撃せんと迫ってきた帝国兵のメルタガンの奔流に呑みこまれ、あっけなく焼き尽くされてしまったのだ。すでに後方支援の魔導兵器フォージフィーンドも沈黙していた。
さらに少数ながらもデスウォッチの放ったヘヴィボルターはポクスウォーカーの大群の半数近くを一瞬にして跡形もなく消し飛ばしてしまった。
戦局はいつしか逆転していた。ディーモンプリンスをもってしても戦線を膠着させるのが精一杯となっていた。

ただ待たれるのは今時の戦闘において各地を転戦されているティファウス閣下とケイオスターミネイター分隊(5体)の主力部隊の到着であったが、ついに戦場にその勇姿を現したのは我が解放軍の窮地のときであった。これを期に解放軍は一大反攻に打ってでた。
ティファウス閣下とディーモンプリンスは悪疫を拡散すべくビースト・オヴ・ナーグルを戦場に召喚してゆく。
ターミネイターも激しい弾幕をものともせず激しく撃ち合った末に敵デスウォッチを漸減していったが、残念ながら敵の集中砲火を満身に受け次々と斃れていった。
最後は孤軍奮闘のティファウス閣下の大鎌マンリーパーの一閃でデスウォッチは完膚なきまでに屠られた。
しかし混戦にもつれこみながら戦線を突破には成功したが、被害は図らずも想定を少しばかり上回っていた。
これ以上の被害は許容すべきでないと決断したティファウス閣下とディーモンプリンス、プレーグベアラーらディーモンは速やかに戦線離脱した。

戦場に残るポクスウォーカーたちの多くは斃される人数よりも多くの人間を襲い、ナーグルの腐れ病をアスタラミス全域に感染拡大させてくれることはもはや疑う余地はない。
こうして力押しの宇宙港攻略の方針を変更し、我が解放軍の戦略的撤退によりこの攻囲戦の一旦は終了した。
<帝国>の空しき凱歌の裏で密かに、そして着実にナーグルの尖兵たるウィルスは人々に浸透してゆくことだろう――




読書感想文が書けないのは当たり前で、小説が書けないのと同じ

学生さんはすでに夏休みに突入しましたね。
小中学校の夏休みの宿題として定番なのが今も昔も読書感想文のようです。
ところが読書感想文なんて子供に書かせても、たいていあらすじで9割を埋めて、最後に「おもしろかったです。また読みたいです」
とでも書くくらいが関の山だったのではないでしょうか? だいたい私もそんな感じでした。

では、どうしてそんな読書感想文とは言えないような読みに堪えない作文を書いてしまうのでしょうか?
それは当たり前のことなんですが、学校の先生が読書感想文の書き方を教えてくれないからです。
少しやる気のある先生なら読書感想文コンクールの受賞作を生徒に読ませたりもするでしょうが、
たいていは「本を読んで思ったことを自由に書きなさい」とかいう曖昧模糊な指導しかしないんだから
そんな指導で書けるわけがない。おそらくそんな適当な指導で書ける生徒は1%いるかどうかでしょう。

そして、なぜ教師が読書感想文の書き方を丁寧に教えないかといえば、授業時間の制約もありますが
そもそもは教師も子供の頃は読書感想文なんて書けない生徒だったからです。できないことを教えることはできませんよね。
教師という仕事は大人になってみればわかりますが、たいてい学校の勉強が得意だったような生徒は教師になりません。
だいたい学力的に中間よりも少しいいくらいの生徒が教師になってるケースが多いのですから、
上位数%が書けるかどうかという読書感想文の書き方なんて能力的にわかるわけがないのです……

でも、書き方自体は実はわかってしまえば簡単なんですよね。
間違っても学校の先生が適当に言っていた「思ったことを自由に書くこと」ではありません!
簡潔にいえば「読む前と読んだ後で気付いた自分の気持ちの変化について」を書くことこそ読書感想文なのです。
だから原稿用紙を埋めるために書いていたあらすじなんて書く必要はなかったんですね。
「どうしてこの本を選んのか」「読んでいる最中、どんなことを考えたか」「読んだ後にどんな気持ちになったか」
そんな感じのことを多少のエピソード(前半退屈だったので挫折しかけたとか、眠れない夜に読んだとか)を交えて
本を通して気付かされたことに対して自分の気持ちの変化を書いてゆくと、ようやく読むに堪える作文となるわけです。

そしてコンクールなどで入賞も目指すのであれば、その気持の変化が前向きであり善良である必要があります。
サイコキラーの実録を読んで自分もちょっと人を殺してみたくなったみたいな気持ちの変化を書くのも立派な感想文ですが
そういう作品は受賞以前にいろいろと担任に呼ばれたりして厄介なことになりますから提出するのは避けるべきです。
そして受賞作品というのは、たぶん思っていもいない気持ちの変化をそれらしく書いたものであり、
それも実力ある大人の指導を全面的に受け容れて大人ウケしやすいように書き換えられた作品なんでしょうね……

そして小説というのも同じです。
好きなことを自由に書くことではありませんよね。常に読者のことを考えつつ書いてゆくものです。
そして大概は作者ではなく主人公の気持ちの変化(それに伴う決断と実行)というのが主題となります。
そういうことを知っているかどうかで、新人賞に通るかどうかも決まっていきます。
独創性を問われる前に踏まえておかなければならないお約束をちゃんと作品の中で踏んでいるかどうかで成否が決まります!

あなたは昔書いていた読書感想文のようなデタラメな小説を書いてしまってはいませんか?




『怪獣倶楽部』が残念なわけ【反面教師に】

深夜ドラマ『怪獣倶楽部~空想特撮青春記』(全4回)が放送されるということで70年代オタクの青春を題材とするドラマが
どういうふうに描かれてゆくのか愉しみにしていました。しかし第2回まで視聴した現段階での評価はイマイチです……

第1回はメトロン星人、第2回はガッツ星人、第3回はゼットン、第4回はゴース星人をモチーフとしたエピソードということなんですが
怪獣倶楽部なのになぜか宇宙人もしくは宇宙人っぽい造形のゼットンばかりというのは置いておいて……
エピソードのストーリーラインにまったくウルトラ怪獣(宇宙人)が絡んでこないんですよね。
たぶん設定を10年進めてガンダム倶楽部にしても舞台をアメリカにしてスタートレック倶楽部にしても問題ないようなお話でしたね。
ちなみに第1回は「彼女とサークル、どっちを優先するか」で、第2回は「いかに彼女の存在をサークルメンバーから隠すか」といったもので
使い古されたネタをひねりもなくそのままやっているのにはちょっと衝撃を受けるくらいでした。

このブログでも前にも書いていますが、そういう代替が可能なものというのは総じて物語としておもしろくありません!
せっかく怪獣好きの濃いオタクが集まっているというのに「彼女」を中心にする必要はないんですよね。
たしかにいつの時代の青年も女の子に興味津々ではありますが恋愛が主題ではないだろうというのが私の意見です。
放送2回分を観るに、彼女とサークルのどっちを優先するか軸足の決まらない優柔不断な主人公の青年は
はっきり言って魅力がまったくなくなってしまっています。

やはり1話完結30分とショートストーリーなわけですから、主人公に絶対的な魅力ないしインパクトがないとしまりません!
ですがこの作品の主人公の性格は煮えきらないので、サークルのメンバーの中で一番ニワカなメンバーになってしまっています。
本来であれば誰よりも怪獣に対して熱い情熱を持つ存在でないと、このテーマを選んだ理由がなくなってしまいます。
同じようにオタク青年の青春を描いた『アオイホノオ』は同じく実話をベースに描いた作品でありますがおもしろさが格別です。
『アオイホノオ』の主人公青年は誰よりも熱い情熱を持っていて物語を進め、読者を引きこんでいきます。
もちろん女子に恋したり、同級生の庵野の才能に嫉妬したり、目標を漫画やアニメなどころころ変えたりと節操がなかったりしますが
それでも彼は彼なりに誰よりも熱い情熱を持って漫画(挫折するとアニメに変節、また挫折して漫画)に接してるんですよね。
そんな青臭い一生懸命さが視聴者(読者)におもしろさを感じさせるものとなっています。

それとせっかくウルトラ怪獣をテーマにしているのに、ほとんどそのうんちくは喫茶店でのミーティングで行われる
メンバー間の意見交流のかたちでしか現れていないのも残念なところですね。つまり物語的にほぼ無関係のシーンです。
しかもキャスティングの俳優陣がどれも濃いメンツなのに、みんな相手の意見をうんうん納得して肯いてしまい、
意見の対立や喧嘩、ライバル関係もないので緊張感もありません。ただのトリビア発表会です。
やはりキャラクターを立てるためには対立関係を際立たせるのが創作のセオリーなのに、それが皆無なんですね。
だから怪獣倶楽部の面々は個性は俳優ぞろいなのに印象が薄くステレオタイプなオタクのモブキャラようにしか見えません……

ここで一度まとめるとするならば、あなたが創作をするうえで以下のことを反面教師として学んでください。

1:一般的に主人公は誰よりも情熱的であり一生懸命であるべき!
  その一途さに読者は感動を覚え、また暴走にハラハラドキドキすることになる。
 (ただし優柔不断な主人公は三角関係ラブコメならマッチする)

2:キャラの個性は意見の対立で差別化すべき!
  同じ意見のキャラは読者の注意を換気できず無個性になってしまう。

3:テーマとストーリーラインは不可分であるべき!
  基本的な設定が代替可能なものは基本的にありふれていることが多く、おもしろくない。
  (テーマ以外にも主人公の性格や性別が反対でも特に問題なくストーリーが進行できるなら、それは駄作でしかない)

久しぶりの投稿になりましたが、今回はこのへんで。



ダウンロードできるものが売れない時代に

出版不況と言われて久しくなりましたが、小説だけでなく雑誌、新聞など全般的に売れない時代と言われています。
より正確にはまったく売れないというわけではなく、一握りの売れるものはとてつもなく売れるけど、大半は売れなくなったというべきか。
情報化社会により「この作品はおもしろい」みたいな情報が一気に広まるので一強になりやすくなっているんですね。

とはいえ、今後の展望としては違法DLも含めダウンロードできる「コンテンツ」は衰退傾向にあります。
つまり活字、音楽、映像、ゲームなどいわゆるソフトと呼ばれるものです。
この手のものは無料版も多いうえに、ちょっとしたコツで有料版でも違法DLできてしまいますので
消費者はどうしても無料で手に入るものにお金をかける気にはなかなかなれないわけです。

またソフトは資本が非常に少なくてすむので、供給者と消費者の垣根が曖昧になっていて、
だれでも情報発信できるようになったことも大きな影響でしょうね。
特に小説や漫画なんて昔は同人誌を作るにもそこそこお金がかかっていましたが儲けようと思わなければ
インターネットにつないだパソコンがひとつあれば気軽に公開できてしまうわけですからね。

対してネットの普及は当初の予想に反して物が売れる時代になりました。
通販が盛況すぎて配達業者が悲鳴をあげるくらい、ネットを介して物が売れていますし、この傾向は続くでしょうね。
ファッション通販サイトのゾゾタウンの創業者の資産が現時点で2000億円以上ですからね!
バンド活動のかたわらに始めたA4用紙1枚のカタログで海外CD通販からスタート、20年程度で巨万の富を築いたわけです。
それも未だに社用のメールアドレスすら持たず、出社するのも週に3日ほどとのこと。
お金儲けのために働いている意識はまるでなく、ただ自分がしたいことを楽しんでるだけと豪語してます。
かつてのクレイフィッシュのような悪意ある人物と遭遇しなかったという幸運はあったと思いますが羨ましいライフスタイルです。

ソフト関連のビジネスも無形のソフトだけで売れないので、ことあるごとに有形のグッズを付けていますよね。
雑誌ではおなじみの付録はどんどん豪華になり、書店では店舗オリジナルグッズを付けたり、
映画もキッズ映画のオマケだけでなく一定回数鑑賞すればフィルムがもらえたりなんてサービスも目立ってきました。
最たるものはCDに握手券など「物」ではないけど、体験というダウンロードできない商品価値込みで販売されるようになりました。

ソフトである小説もどのようにビジネス展開をしてゆくかも今後は考えてゆく必要があるのではないでしょうか?
たとえば企画・執筆段階からグッズ商品化を見据えておくとか、そういうことも作家に求められるようになるかもしれませんよ。

ヒキのたいせつさ

週刊連載漫画などでよく使われるキーワードに「ヒキ」というものがありますよね。
読者に次回への期待を引っ張るようにという意味として使われています。

連載漫画同様、古くからヒキというのは連載小説などにもよく使われています。
古典的作品だとアレクサンドル・デュマの『三銃士』は新聞連載小説だったので特にヒキが多様とされていますよね。
特に冒頭部では、ダルタニアンが三銃士の3人とひとりずつ出会っては、それぞれと決闘の約束をしてしまう。
しかも時間と場所は3人とも同じだったりして、次はどうなるんだろうみたいな読者のわくわく感を煽っています。

たとえ連載でなくとも、そういうヒキのテクニックは必要です。
テレビアニメと違って小説はぼんやりしていたり、ながらで消費できるものではありません。
小説では読者にページをめくらせ文字を読ませるという能動的なエンタメですから、常に読者の興味を牽引するものが必要です。

では、どのくらいヒキを作ればいいのかというと、それは作風などにもよりますが一般には多いほうがよいとされます。
まあ、可能な限り多くヒキを作ろうとしても、なかなかできるものではないので多すぎるということはまずありません。
目安としては10ページに1箇所くらいの割合でヒキを作って、読者を引っ張ることができると飽きられずに読んでもらえます。

どんなヒキがいいのかというと、実はこの続きがどうなるかわからないという「意外性」で引っ張るよりは
読者の予想通りの展開である期待を煽る「待ち」で引っ張るほうが読者の食いつきはいいですね。
歌舞伎で「よっ、待ってました!」という掛け声がかかるような感じです。
そこに至るまでに焦らしに焦らして、かつ飽きられないようにヒキを作るのが理論上はもっとも強いヒキになるようです。

ぜひ淡々とストーリーを展開するのではなく、どこがヒキになるのか、またはヤマになるのかを考えつつ展開を考えてください。



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