L'Anovelién

UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
 unokyokai@gmail.com

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ライトノベル創作教室ラノベりあん 中二病でも書けるライトノベル教室♪

小説の楽しい書き方講座ブログ 毎週開催の創作塾と連動中!

プラモ少年の逆襲

世間ではモンハンの発売日ということで賑わっているようですが、
就学前にゲームセンターに通い詰めていた私のコンピューターゲームブームは
5歳くらいで終わってしまっているので、どこ吹く風なのです。
そして、それ以降の私はひたすらプラモ少年なのでした。

なので先日、数十円から販売されていた懐かしのプラモが届いたので今夜はそれを紹介しましょう。
まずは下の写真をご覧ください。だいたい今回注文した分は写っています。

アオシマプラモ

たぶん、みなさんにとってはどれひとつとっても知らないでしょう。ええ、私も知りませんw
ほとんどが1980年代に発売されていたプラモであり、こうして投売りされているということは
オモチャ屋の店頭に並ぶも売れ残って、長らく倉庫で眠っていたんでしょう。
私も近所のスーパーのオモチャ売場で右下のプラモがいつまでも売れ残っていたのをよく憶えています。

写真のものは、どれもこれも悪名高きアオシマ(青島文化教材社)製のプラモです。
最近はかなりよくなったみたいですが当時は金型技術がもう決定的にダメダメな会社だったんですよ。
模型会社4社が共同でやっていたウォーターラインシリーズで作りたい軍艦がアオシマ製だと泣きました……
もうね、他の3社と比べて出来上がりが天と地ほどの差です。これで同じシリーズかと思うくらいに。
逆にほしい軍艦が桁違いの技術力があるタミヤ製だと大喜びしたものです。

まあ、そんなアオシマなんですが、他の模型会社同様にガンプラブームに続けとばかり
なんでもかんでもロボットプラモのラインナップを増やしていた頃の製品が今回の品々です。
それだけ、あの時代のガンプラの売れ行きは驚異的だったんですよ。
ガンダムやシャアザクだけでなくブラウブロとかザクレロまで飛ぶように売れていったんですから。

一応、写真中央の「アトランジャー発展型」と「古代ロボ ゴダイガー」はアオシマのパチモノオリジナルで
あとはテレビアニメ『魔境伝説アクロバンチ』『最強ロボ ダイオージャ』『亜空大作戦スラングル』
およびアニメ映画『テクノポリス21C』といった超マイナーロボットアニメ作品の版権モノです。

こんなロボットデザインでもガンダムはおろか『超時空要塞マクロス』と同時期の作品です。
(いかにバルキリーの変形ギミックやデザインが超絶的だったのかということですよね)
で、この当時のロボットアニメはリアルロボット路線とそのプラモデル化というのが
ビジネスモデルとなっていたんですが、韓国をバカにできない粗製濫造の多作が行われていまして
それでも子供たちのおこづかいは有限ですから、結果として個々の商品はあまり売れなかったようです。
この過熱しすぎたブームの最中、経営が傾いて倒産したアニメ制作会社と玩具会社がたくさんありました。
アオシマはどうにか乗り越えられたので、よく頑張ってくれたんだと思います。
ちなみにアクロバンチとスラングルを制作した国際映画社は倒産してしまいました……

しかし『魔境伝説アクロバンチ』なんてロボットアニメを知っている人いますかね?
『Dr.スランプ アラレちゃん』の裏番組のため、後半は放送時間を変更するものの
わずか24話で打切になってしまったそうです。つまり超マイナー作品です。



いのまたむつみ氏が初めてキャラデザイン担当した作品で主題歌が格好よかったということです。
もちろん私は見たこともなければ、今のいままで存在さえ知りませんでした。
でも商品のラインナップは打ち切り決定前に企画されたようで、かなり充実してたりします。

主役ロボットにはじまり敵四天王のロボット4種に一般兵ロボ1種までプラモ化されています。
しかも写真を見てもらうとわかるのですが、黄色い三本足の敵ロボットにいたっては
1/144スケール、1/100スケール、さらに1/100メカニックモデルまでラインナップされているわけですが
はたしてそこまで、ちびっ子たちにとって魅力的なデザインのロボットかどうかは謎です。
まあ、他のロボ(含む主役ロボ)よりはマシですし、よく見ると味があって私は好きですよw
中身のプラモの出来映えはおいておいて箱絵は当時としても格好いい部類なんじゃないでしょうか。

また『亜空大作戦スラングル』は、しっかり全53話と4クールの放送をまっとうしているわけですが
(この当時のアニメはガンダムも含め約7割が玩具販売不振で打切という厳しい時代でした)
アニメ好きだった私の記憶にまったく残っていないので、たぶん未見なんだと思います。
この当時のアニメについては、ほとんど網羅していたのにもかかわらず観てません。
この記事を書くためにいろいろ調べていたら、うっすら主役ロボのデザインのみ憶えていたくらいです。
購入したのは主役ロボではなくサブメカのようです。作品を見てないので、よくわかりません。
デザイン的には、マクロスのガウォークとザブングルのウォーカーマシーンを混ぜて
当時はやりの角張ったデザインにしましたみたいな感じですね。これも嫌いではありません。



それからイマイ(今井科学)の『ロボダッチ』みたいな箱絵が『最強ロボ ダイオージャ』です。
このダイオージャという作品のすごいのは、なんといってもロボットSF版『水戸黄門』というコンセプトです。
主人公はミト王子、お供の2人はスケードとカクースという徹底ぶり。くのいち忍者もでてきますよ。
でも、このプラモはそんな作品の設定とか世界観とか関係なしに、単なるキャラモノとして作られたようで
ちょっとしたブームだったロボダッチを意識して作られたプラモなんでしょうね。
いい意味で子供目線に立った商品企画だと思います。



かつて往年の仮面ライダーやウルトラマンの頃はパチモン商品が氾濫していて
ガンプラブームでも『ガンガル』『ガルダン』といった正当派パチモノが市場に出回りましたが
さすがにガンプラブームが落ち着くと、もう明らかなパチモノは影を潜めていきました。
その代わりロボットアニメが山ほど制作されることになったので商品化には困らなかったわけです。
とはいえ成功したのはダグラム、ダンバイン、ボトムズ、マクロスなどと数は少なかったんですけどね。
そして、この頃の版権モノは番組スポンサードが前提でヒットするかどうかわからない作品を青田買いする
一種の投資ギャンブルとなっていたので、アオシマとしては版権に左右されないオリジナルをということで
70年代後半に展開されたのが「アトランジャー」シリーズでした。実は写真のプラモは2代目です。
元々はコンバトラーVを意識した4体合体ロボだったのをガンプラの影響から
デザインを今風に変更して発売に至ったのが、このアトランジャー発展型で、
さらに同年に角張ったデザインにリメイクされたニューアトランジャーなる3代目も存在していたりします。
古風なトリコロールのカラーリングはともかくゴダイガーともども結構いい線いっているデザインでしょ?

さらに追加注文でアクロバンチの主役ロボ(合体させるために3種5機のマシーンをバラで購入)や
『無敵超人ザンボット3』や『無敵鋼人ダイターン3』なども入手予定なので、
これらのうちいくつかを12月のライトノベルオフのビンゴ景品として出品にする予定です。
たぶん参加者の若い世代だと誰もほしがらないかもしれないけど、
これもパチモン懐かしプラモ布教のためだと思って我慢してくださいね。

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なにを書きたいか わからなくなった君へ

本当はプラモの話をしたいのですが、ブログ読者にはあまり興味がないと思うので
今夜はちゃんとした創作についての話をしたいと思います。

弟子やオフ参加者への個別指導をやっていて、特に最近になって気になっているのは
自分が何を書きたいのかわかっていない人が多いことです。
「いやいや、そんなことはない。書きたいものはある」という人もいるでしょうが
そんな人であっても、よくよく聞いてみると本当はわかってなかったりするんですね。

「バトルものを書きたい」「ラブコメを書きたい」「ツンデレヒロインが書きたい」
そんなことを言う人が結構いるわけですが、誤解を怖れず、はっきり言ってしまうと
作者サイドとしての意見としては、この程度は何も考えていないのと同じです。
そんなことでは計算し、狙っていい作品を書くことは不可能です。
「俺は天賦の才能と強運で書ききるんだ!」という人ならいいんですけどね。
そうでない人には、よくよく考えてもらいたいわけです。

これがね、読者の立場なら許されるんですよ。
「熱血ヒーローの作品が読みたい」「甘いラブストーリーが読みたい」多いに結構です。
しかし作者がこういう読者みたいな考えをしているのなら大きな過ちです。
上に挙げた例なんていうのは、言わば”ジャンル”でしかないんですよ。
極論を言えば「どんな作品を書きたいの?」と訊かれて「ライトノベルです」「推理小説です」と
応えるのと大差ないというのを理解してください。
しかも「で、どんなライトノベル(推理小説)を書きたいのかな?」とさらに突っこんだときに
「いやあ、そこまで具体的に考えてませんでした」みたいなトンチンカンな回答をされたとしたら、
あなたが質問者だったらどう思うでしょうか? 私はいつも困ってしまっています。

どんな作品が書きたいのか決まっているという状態は、作品のジャンルを決定することではありません!
端的に言うなら、従来作品とどう差別化されていて、それのどこが面白いのかがわかっている状態です。
そこまでまとまっていて、はじめて自分が書きたいものが決まっていると人に話せるレベルです。
それ以前の段階は単なる構想中の状態であり、ただの希望でしかないのです。

そういうわけですから、何が書きたいのかわからない人が、まず考えるべきことは2点です。

・それは従来作品とどこがちがうのか?
・そのちがいによって、どうより面白くなるのか?


あなたの漠然とした、あるいは曖昧模糊とした構想を具体的な作品にしてゆくときには
上記2点を常に意識しながらアイデアをブラッシュアップしていってください。
この2点をしっかりと押さえて作品を練らないと、どうなってしまうかというと
「で、この作品はどこが面白いの?」とストレートな質問の前に茫然となってしまうのです。
作者自身が自分の作品のどこが面白いのかわからないで執筆する行為は
街灯のない闇夜の道をヘッドライトもつけず自動車を運転するくらい危なっかしいことです。
ぜひとも運や勘だよりの危険運転はやめて安全運転を心がけてください。

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でし夜の迷宮物語 AKR48作家修業日記(17)

こんにちは! 葛那でし夜ことクズでっす!
課題がさっぱり捗らず、12月も到来、年内にプロットあげるの無理じゃね?
と、そろそろ胃が痛いでし夜です……。

ストレス発散に、友人Lたまに誘われ食べ放題に行ってきました♪
題して「~限界への挑戦~ 吐くまで食べろ! でも吐くな!!」です。
最もギリギリまで食べた奴の奢りってことで、頑張って来ました。
ストレス発散とはほど遠い、逆にストレス溜まりまくりなイベントでした(・∀・)
みなさん、腹八分目が幸せですよ!

冬とでし夜

さて、課題です。
今、どんな状況になっているかと言うと………
さっぱり、進んでいません。

○おさらい○
ケースⅠ
 魅力あるキャラクターを考えろ!
 @大正 剣術道場
 ↓
 多分に師匠の意見が入りすぎている
  ・僕の意見ではない+僕が描きたいことなのか? と疑問。
 →ふりだしに戻る<ゼロクリア>

ケースⅡ
 恋愛観を考えるにあたり、痛い過去が暴かれる
 ↓
 思考停止
 ↓
 魅力ある男女ペアを考える
 ↓
 どれも中途半端
 →ふりだしに戻る<ゼロクリア>


そして、今に至る問題の発露↓↓↓

ケースⅢ
でも、このままじゃ12月までにプロットあげられないよね、ってことで、
師匠の意見に沿いつつキャラを確定し、僕的なデコレーションを施すってことで話がまとまる。(11/3)

  とりあえず大正時代でやりたい!>僕
  ▼師匠からの質問群
   ①ヒロインの職業は?
    ・記者
    ・女優、歌手←オススメ!
    ・カフェーの女給さん←オススメ!
    ・研究者
    ・女医(地味)
    記者で!>僕

   ②ヒーローは?
    ・探偵
    ・霊能者
     etc...
    霊能者で>僕
 =怪異物(トリック系or本格怪異系)
 怪異物の条件
  ・でかい問題発生→解決
   この「でかい問題」で差別化。
 課題:奇抜な事件を考える
 ↓
 解答ボツ全集<こんなことが起ったら困る、怖い事>
  ・地面から手が出てきて困る
  ・夢の中の首吊りの木に、人が増えていって困る。次は自分の番かと……
  ・口から糸がでて、気がついたらまゆになっている奇病が発生(→……カフカの変身っぽい)
  ・巨大琥珀が海辺に流れつく
  ・空から獅子舞の獅子(頭)が落ちてくる。人を食べる。(→古典ゴシック小説そのまんま!)
  ・変な音楽家が子供たちを誘拐(→ハーメルンそのまんま!)
  ・年齢がどんどん若返ってしまう→消滅
  ・ある日突然翼が生えて、飛んで行ってしまう。
  ・人が消える。絵の中に吸い込まれてしまう。(→エドガー・アラン・ポー)
  ・触った側から、生き物が死ぬ。食べ物が腐る。(→謀図かずおの名作あり)
  ・口からカエルが止まらない。(→怖くない)
  ・突然、身体が発火する。(→本人がなっちゃったら、死んじゃうね)


あっはっは!!!! 貧困過ぎだろ、僕の脳内!!!!!!!orz


●そもそも怪異とは、
 ・人が困るもの:実被害がある。(殺される、障害を負う(精神・身体)の3タイプ)
 ・困らないもの:気味が悪いけど害はない。
この内、物語になるのは、「人が困るもの」。

▼以下、質問群
 ?コワイと思うことって何だろう?
 (ex.精神を犯される)
 ?それって、どう起るんだろう?
 (ex.ストレスを受ける)
 (?そのストレスはどんなものだろう?)
 …

●怪異のアクションについて
 ①みんなも目撃するもの
 ②自分にしか見えない、分からないもの
 (精神的に追いやられやすい)
 また、その種類として、
 ①実際に見ちゃう場合(霊感が強い)と②夢の場合がある。
→その怪異があり、主人公たちに助けが求められる=物語が始る。

差別化云々の前に、見せ場がない。>師匠

●見せ場とは
「どうやって解決するか」
 ex.カメハメ波、鬼の手

●差別化とは
「今までにない解決方法、世界観」
 ex.ゴーストスイーパー美神は「札が高値だった、退治に金がかかる」=調伏物+ビジネス
 ex.京極 怪異の解釈で差別化「怪異は存在しない。人間が作ってるものであって、
謎を解明すれば、普通のことだよ」
 ex.ゲゲゲ 怪異の解釈「全ては妖怪のせいだ」
 ex.ぬーべー 妖怪退治物+エロ、金八先生


ここまで考えて再び、ふりだしに戻る。

何故かって?

怪異物、好きじゃないでしょ>師匠

いや、え? す、好きですよ……今市子とか読みますし……ああ、でも…………ハイ、すいませんm(__)m

てな事で、自分がどんな作品を描きたいと思ってきたのかを再確認。(まただよ)

ファンタジーじゃん>師匠

はい。でも、あの、ファンタジーは、僕が考えたら3万人は考える人がいるから、って某氏が言ってて……

でも、描きたいものじゃないと、描けないよ>師匠

…………ですよね、、。orz

もともと、性質的に腐ってるってこともあり、男同士の友情も視野にいれて、
とにかく、どんなんでもいいから、とにかく! とにかく!! 案を出せ! ってことになりました。

次回課題
・面白い見せ場を思いつくまま書く。
・立場の違う二人が、友情をはぐくんでいく物語を基盤にペアを考えてみる。


マーク・トウェインの言葉が、最近、耳に痛いです。
「成功する人としない人との違いは一つだけ。一日五分間、考える時間を持っているかどうかである」
僕が苦しんでいる理由は、とにかく「考える」癖が無かったからなんですね。

執筆数を抑えて、作品研究に専念するmixi友もいて、みなさんきちんと、自分の欠点を見ようとしている。
僕はどうなんだろう? 僕はとかく読んできた量も少ないし、作品を研究するのに必要な「目」もない。
考える癖だってない。どこまでも純粋な読者の枠を出ていない。

……そう考えると、まだまだ創作出来る段階にいないんだろうな、と力不足に項垂れるばかりです。


( ゚∀゚)o彡°おっぱい!おっぱい!! Check

照子も堂々巡りにハマる AKR48作家修業日記(18)

第4回電話ミーティングにて

ふふふ、今回の私はひと味違うぜ?
だって直前までマイミクさんにかっこいい男とは何かを、チャットでレクチャーしてもら
っていたんだもの!
目から鱗ぽろぽろりだったんだから!






フルボッコデシタRサンスミマセン。
ソシテシショウスミマセン。

師匠の出す課題の意図をまるっきり理解していない照子であった。わ、わらえないよ……orz

「かっこいいことリスト」は自分の書きたい主人公像を色々書いてみる課題であって、
かっこいいことを羅列する課題でないのだよ……と、過去の私に言ってやりたい……。

師「どういうのが書きたいんですか? どういう人間を助けるんですか? どうして助けるんですか?」
照「えーと、恩義を感じて……」
師「どこまでが恩義ですか? 命を助けてもらったら? 旅の途中に話しかけられたら?
 どこまでが恩義の範囲ですか?」
照「えーと、心が動いたら……嬉しいとか感動とか……」
照子タジタジ^q^

師「具体性がないんですよ。
  この間の『誰にも話しかけない相手に普通に話しかける~』くらいの具体性が欲しいんですよ」

ということで、それについて考えてみる。

照「むしろ男女逆転してしまうとか……話しかけてくれるヒロインに恩義を感じて、
  成長した主人公が逆に助ける的な……」
師「それだと冴えない系の主人公になっちゃいますが、書けますか?」
照「…………………………」
師「かっこいい男っていうのは、男性ファンも女性ファンもつけられるチャンスなんですよ。
  そして、それは女性作家の武器なんです。そこを利用したいんです。

っ て こ と を 初 回 か ら 言 っ て る ん で す が」

▼照子のライフポイント、絶対値を下回る。

ふぐああああ(断末魔)
初回から一歩も進んでないということですか。むしろ後退してるということですかああああ。
理解力のなさに全俺が号泣。


師匠曰く。

・少年レーベルのヒロインというのは「男の理想」である。つまり「NOTリアルな女性」である。
・とらドラがヒットした理由。竜児の男性的共感度は他のラブコメと比べてかなり低い。
 だが、とらドラは女の子の魅せ方がうまく、女の子のドロドロも描いていてリアル志向。そこが理由。
・女性作家の書く男は男からみてキモイ。女の理想であって「NOTリアルな男性」だから。
・だから、女性が少年向けを書くのはハンデがあるんだって言ってるんですが?
・そこを逆手に取るしかないんですよ?
・女性作家の書いた少年向け成功例⇒鋼の錬金術師。恋愛なしで、主人公たちも若干幼い。
 そのため性的なことを書かずに済み、純然な冒険活劇となっている。バトルメインなので男性ファンもつく。
 女性作家が書いているので女性から見て萌える要素があるので女性ファンもつく。
っていうのを、書いて欲しいんですよ?

▼照子のライフポイントは氷点下。

師「で、どういうのを書きたいんですか?」
照「えと……頭脳戦みたいなのを……」


師「鋼 の 錬 金 術 師 で す か」


▼照子のライフポイントはツンドラ気候。

師「じゃあ鋼路線で行くとして……あの作品には錬金術というものがありますが、
  照子さんはどういう勝ちパターンを作れますか? 差別化をはかれますか?」
照「えーと、エドワードと違ってあまり能力的数値は高くないけど頭脳でどうにかする的な
<………………それ、さっきと同じこと言ってるぞ照子」
師「モチーフ的なことを聞いているんですが」
照「うーーーーーーーーーーん。前々から使いたかったものはタロットと……」
師「それジョジョ」
照「星座と……」
師「それ聖闘士星矢」
照「…………………」

▼照子のライフポイントは(ry

師「どう星座を使いたいんですか?」
照「えーと、神話とか12星座での相性とか」
師「蟹座と蠍座の相性ってすぐに分かります?」
照「はい。いいですよ」
師「いや、照子さんじゃなくて、読者が」
照「…………………………」

▼照子は死してなお殺された。

師「初回にも言いましたが、漫画と違って小説は文章だけなのでバトル向きじゃないんです。
最近の成功例はバカテスですが、あれは数値で戦うから絵に頼らないですよね? だから売れたんです」

▼照子は輪廻天性されてなお殺された。

師「照子さんの悪い癖は抽象的すぎることです」

▼照子は(ry


で。フルボッコされた後、出された課題。

・主人公は情けない系で行くかかっこいい系で行くか→頑張ってかっこいい系で行く。
・じゃあその具体例を。どうするのか。どう助けるのか。エピソードで。物語レベルのエピソードで。
・いくつか提出すること。これはあくまでも「ひとつ駄目だったらまた来週」にならないための保険。


ふう、フルボッコ!
でも、頑張るよ照子は!
病院ラッシュも過ぎたから課題提出のペースも上げるよ!

照子、スタートラインに立てる日を目指してる(ダメすぐる)

_/乙(、ン、){今日も枕が涙で濡れるぜ)

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弟子たちが彷徨っているわけ

ここ最近、AKR48作家修業日記で照子もでし夜もなかなか先に進んでいないのはご覧の通りです。
では、なぜ彼女たちが堂々巡りをしてしまい、なかなか先に進まないのかとうことを
今回は簡潔に書いてみることにしましょう。

まず私の指導方針は基本的にマーケティングに重点を置いているわけですが
彼女たちは、マーケティング関連のビジネス書を読んだこともないでしょうから
当然ながら今までやってきた作品の書き方とは大きく違っているために
戸惑ってしまうのは、いたしかたないと思います。

どこが違うのかというと、まずは読者(顧客)ありきでの作品作りを柱として
そのうえで自分の書きたいものをどう読者のウォンツに合わせて表現するかが違うんですね。
この読者に合わせるというのが非常に難しいのです。
なぜなら本当に自分が何を書きたいのかわかっていないと読者に合わせるも何もありません。

自分が書きたいものというのは、つまらないと思うものを書きたい人はいないですから
作者本人が心から「おもしろい」と思える素材を持っているかどうかにかかってきます。
この核心が決まっていないと、創作活動の土台が安定せずに先に進めなくなる原因となります。

そこで第1回では、自分がおもしろいと思うものを探るべくマイベスト20のリストを作ってもらったわけですが
まだまだそれを有効に使えてないんですね。おもしろさというのを表層的にしか捉えきれていないので
何を読者に伝えるべきかということがわからなくなってしまい、二転三転してしまっているわけです。

しかも、ただ「おもしろい」だけではダメなんですね。
そこには残念ながら制限(限界)というものが存在するわけです。
それは小説という媒体で描けるものなのかどうかといったこともあります。
映像や漫画ならおもしろくなるけど、小説ではイマイチというおもしろさは無数にあります。
また、そもそも自分が描ききるだけの技量があるのか、また作風が合致するのかも問題です。
自分がおもしろいと思っても、自分にとって向いていないおもしろさというのも多々あります。
そういった制限を受けない「おもしろさ」だけが自分の作品として使える素材となります。

ですから、まず自分だけの「おもしろさ」をしっかりと確立することです。
それはたった一言で言いあらわせる根源的な要素であるはずです。
私の指導では、それが必要不可欠なわけです。

でも多くの作家希望者は、たいていちょっとしたアイデアや思いつきを
書きながら試行錯誤して、だんだんと形にしていこうとするのが多いかと思います。
そして無意識のうちに自分のおもしろさを作中に活かすことができれば巧くいくわけですが
それはなかなかできるものではありませんから、失敗する確率も高くなってしまうわけです。

あなたは自分が執筆中の作品が、本当に面白いのかどうかわからなくなってしまって
悩んでしまい筆がとまってしまった経験がありませんか? たぶんあるはずです。
それこそ自分だけの「おもしろさ」が自分でわかっていないから起きるスランプなのです。
そうならないためにも、これならおもしろいんだと自信を持てるものを持ってほしいのです。
結果的に、それが読者に受け容れられるかどうかは別問題なわけですが
もしも受け容れられなかったとするなら、わかっているだけに軌道修正も簡単です。

書きながら悩むか、書く前に悩むか。どっちにしろ悩むことになるでしょう。
それなら先に悩みに悩んでしまったほうが精神的に楽だと思いますよ。

さて、あなたはもう自分だけの「おもしろさ」を手にいれていますか?
それとも弟子たち同様に手探り状態で探している最中ですか?

ケータイ小説の功罪

昨今はブームもだいぶ落ち着いてきましたが、いっときケータイ小説ブームは凄かったですね。
ラノベとはちょっと傾向が異なるので、さほどたくさんはいないと思いますが
はじめて書いた小説がケータイ小説だったという人もいると思います。

そんなケータイ小説をはじめとするインターネット文化が確実に小説に影響を与えているのは確実のようで
最近、作家志望者の書く文章にも変化が見てとれるんですね。
それはなにかというと「改行」と「1ライン空け」です。

もともとライトノベルの文章は改行が多いのが特徴ではありますが
ここ最近の若い人の書く文章は、さらに輪をかけて改行が多いんですよね。
それだけなら、まあそれほど違和感はないのですが、これに1ライン空けを多用するので
見た目の文面がやけに白いわけです。
ちょっと前までの作家志望者の文章に多かったクセは、ほとんど改行も改段落もしないで
だらだらと文章をつづけてしまうことでしたが、今は真逆なクセがはやっているようです。
なので文章スタイルで、だいたいの年齢なんかも予想がついてしまうほどです。
やっぱり最初からネット世代の人の文章はケータイ小説のような文章の人が多いです。

ネット上に文章を書くときは、このブログもそうですが
段落わけをわかりやすくして読みやすくするために1ライン空けをするのがお約束です。
そのクセがついているんでしょうね。ついつい改行と1ライン空けをしてしまうのは。
でも実際の小説では、行頭を1字空けするのが一般的ですし、
1ライン空けは、基本的にはパラグラフ(シーン)の切り替え時に空ける場合がほとんどで
そうそう頻繁に1字空けするものでないんですね。

この1字空けが最新の文章のスタイルだと言ってしまえばそれまでですが
まだまだそこまで認知されていないのと、やはり紙媒体で頻繁に1字空けをされると
読者的にも読みにくいと思ってしまうんですね。

たしかにケータイ小説みたいな短い文節の文章を書き連ねるのは
流行歌の歌詞みたいな響きがあって、作者としては情緒的な感じがして「イイ感じ!」と思うかもしれません。
でも読者としては、詩みたいな文章だと、意味を正確に把握できず、言葉としては趣きがあっても
物語とかストーリー性というものが、ほとんど追えなくなってしまうんですね。
そうすると言語明瞭意味不明みたいな小説になってしまうのです。

たしかに小説の文章ではテンポやリズムはたいせつです。
ケータイ小説のような書き方はその点においてメリットもありますが
デメリットとして読者へ作者の思いを伝える力が弱くなってしまいがちだということも合わせて考えましょう。


小説の文章というのは、じっくり読まなくても(    )だけで、だいたいの良し悪しがわかるものです。


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考えるクセありますか?

只今、原稿に追われている真っ最中ですが毎日ブログ更新という自らに律したオキテを守るべく
こうして今夜もブログ記事を更新しています。

べつに一日くらい休んでもいいんじゃないかという人もいるかもしれませんが
習慣というのは怖ろしいもので、身についていないときは苦労も多いし
やめちゃおうという誘惑も多々あるわけですが、いちど習慣化してしまうと
今度はやめるのが気持ち悪いという感覚になってくるんですね。
ブログを更新するのも入浴するのも生活の一部になってしまっているんでしょうね。

こうしてブログ記事とはいえ、文章を書く習慣は私にとって大きな財産となっています。
書くスピードも増していますし、なにより今日は何を書こうかということを
常に考えるクセがついてきたことですね。
4月からはじめて9ヶ月目に突入していますが、毎日更新していて
ときには脱線したり、弟子のレポートを掲載したりはしていますが
まだまだ一向にネタ切れにならないんですよね。

こうして毎日継続して250近いエントリーを書いてきましたが、
当初ここまで書くことがあるとは私自身思っても見ないことでした。
ネタが切れたらどうしようなんて思っていた自分が嘘のようです。
では、どうしてネタ切れにならないかとうと、常に考えるクセをついてくにしたがって
考えるための材料として情報も収集するクセもついてきたからだと思います。

しかも小説やライトノベルだけの情報ではなくて、前々から私の興味の幅は広かったのですが
さらに幅広くなって、いろいろなことに興味を持つことができるようになりました。
それは絶対に創作活動において大きな武器になってくれることでしょう。

つまり私はこうしてブログ記事を書くことで、日々勉強させてもらっているんですね。
でも、もしだれひとり読んでくれていなかったら、たぶんモチベーションが低くて
ここまで続かなかったかと思います。
やはり読者がいてくれる。それだけを励みに書き続けてこられたわけですから
今こうしてブログを読んでくれている、みなさんには本当に感謝しています。

飽き性の私自身、こうして結果をだしていますので、どうかみなさんも何でもいいので
継続して続けてみるということを実践していってほしいと思います。
いちばんいいのは1日も欠かさず原稿を書くことではありますが
最初はそれは無理でも、ちょっとしたことでいいので続けてみてください。
毎日1キャラを考えてみるとか、いろいろ自分にあったやり方があると思います。

なにかを毎日続けてゆくために常に考えるクセをつけてください。
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なにがあっても小さくまとまるな!

今回はAKR48の弟子へのアドバイスも兼ねて書いてみます。

どうも指導をしてゆくに従って、作品のスケール感が小さくなってきているんですよね。
これは私も経験あります。担当編集者にいろいろと言われて、
だんだん自分が何をやりたいのか、わからなくなってしまって無難にまとめてしまうんですよ。
萎縮してしまって、実力を発揮できないんでしょうか。

でも、それは大間違いです。
はっきりいって無難にまとめるくらいなら桁違いに破綻しているものを企画してほしいんですよ。
特にライトノベルなんてジャンルは人間の深い業を描くとかじゃなくて「はじけてナンボ」の世界です。
突飛な発想でいいんですよ。で、その突飛な発想のままだと読者が置いてかれちゃうので
それをストーリーなり文章でわかるように構築するような感覚で書いてほしいんです。

はっきりいって素人が巧いことまとめようと思っても、そうそう巧くいくはずもありません。
そういう仕事はベテラン作家のほうが得意なので、とても太刀打ちできるものでもありません。
それより荒削りだけど、発想がおもしろい、勢いがある、共感できる作品が求められています。

わかっているかと思いますが、スケールの大きな作品というのは
べつに銀河系とかビックバンとかそういったSF的な意味でもないし
やたら登場人物がたくさん出てくればいいというようなものでもないですよ。

作品のスケール感というのは、一言であらわせば(      )ということです。

※(  )の中は自分で考えて自分なりの答えを見つけてください。

あなたの作品はスケールが大きいですか?

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第1回日昌晶掌篇文学賞 11月期選考結果発表

少し遅くなってしまいましたが、11月期の結果発表です。
今回は先月よりも、少し増えて39作品のエントリーでした。

【金賞(11月期月間賞)】(副賞:780円ギフト券)
『空のあなた』 あかさたな

実は11月期はこれはというようなアイデアあふれる作品がなかったので
ふだんは目立ちにくい、しんみりとした読ませる作品が脚光を浴びての受賞となりました。
奇をてらうことなく、ありふれた題材ではありますが、800字以内の制限にもかかわらず
情感豊かによくまとまっていることをもっとも評価した作品です。
よくあるネタだだし簡単に書けてしまいそうですが、もっとも表現しにくいタイプの作品なんですね。
余韻の残し方もうまく決まっていて、読ませる作品となっていました。

<受賞コメント>
コメントがもらえしだい、後ほど掲載します。


【銀賞】
『金曜日限定の物語所』 玲レイ

審査している最中、今回は銀賞は該当作なしかなと思っていたのですが
どうにか銀賞として評価し得る作品がありました。
この作品は母親の語るファンタジーのお話と作品全体を包むファンタジーの二重構造が
おもしろみを醸しだしていて、なかなか味わいある作品となっています。
一筋縄ではいかないアットホームな雰囲気も評価したいと思います。


【佳作】
『地雷処理』ふっとん屋
『ミルク』雷鳥
『トシだよトシ』金色のミヤ
『あたしは知らない。』 Roth
『扉』ゼミ長
『星に願いを』ミカ
『青いねずみ』一重
『カモミール』C-hris
『僕が狂っているのか、世界が狂っているのか』シーモン
『天使』雷都
(以上10作品、投稿順)

『地雷処理』はネタはいいのですが、作者が照れてしまってハジけきれなかったのが惜しい作品でした。
『ミルク』はトリックとほのぼの感がいい味を出していました。
『トシだよトシ』はコント的なコメディとしてよく書けていましたね。
『あたしは知らない。』は、シュールさがいいのですが、ちょっと結末が表面的に上滑りしてしまっているので
もう少しダッチワイフにリアルな女性の感情を与えるとよかったかと思います。
『扉』はネタは面白いのですが、ややありふれた展開ではあるので、
もう少し見せ方や構成に工夫ができていれば更に上にいけたかもしれません。
『星に願いを』はすっと読めてしまうのですが、もうひとひねり作者ならではの部分がほしいところでした。
『青いねずみ』は雰囲気はいいのですが、もっと読者にわかりやすく書けていればもっとよかったでしょう。
『カモミール』も同じですね。雰囲気はいいのですが、主人公の心情をもっと読者にわかるように書かれているともっと評価されてもいいと思うくらいの出来になるかと思います。
『僕が狂っているのか、世界が狂っているのか』は、ありふれたネタですが、そつなくまとまっていました。
このつぎはもっと作者のオリジナリティある作品を期待しています。
『天使』はこのブログで超短編小説を紹介した関係で今回かなりエントリーがあり、
そのなかでもイメージがもっともふくらむ作品だったので佳作としてみました。


《総評》
11月は作品数は増えたのですが、これはというような際立って目立つ作品がなかったので
12月はぜひ思わず瞠目してしまうような作品をお待ちしています。
それと前回、季節はずれのバレンタインネタはやめてとお願いしたところ、それはなくなったのですが
季節ネタの作品はほとんどなくて、変わりにバレンタインじゃないけど告白ネタが散見されました。
恋愛ネタ、告白ネタは結構なんですが、そのまんまストレートに書かれてしまっても
競争率も高いし、見る目も厳しくなっていますので、もっと工夫した演出をお願いします。
ありふれたテーマやネタでも見る角度を少し変えただけでも作品の印象はがらりと変わるものです。
せっかくの掌篇小説なので、もっといろいろなことに挑戦した小説をお待ちしています。
チャレンジとしては、数行の超短編小説がありましたが、非常におもしろい傾向だと思います。
かなり難易度が高いので、挑戦しがいがあるかと思いますので、引き続き頑張ってください。
それでは折り返し地点となる12月期もよろしくお願いします。


<受賞作品全文掲載>
空のあなた あかさたな著

「ご臨終です」
 医者からの無慈悲な宣言が病室に響いた。
 伯母は、わたしとわたしの両親、それに伯母の友人たちが見守る中、静かに亡くなった。
 伯母の死に顔を眺めて、誰かがポツリとつぶやいた。
「ねえ見て。微笑(わら)ってる……」

 伯母は卵巣がんだった。気がついたときにはもう手遅れで、卵巣から腹膜へ転移して全身を蝕んでいた。伯母自身も長くないことを悟っていたのか、病院では緩和治療だけしか受けなかった。
 葬儀は故人の遺言を受けて父が喪主となり、ごく小さくささやかに行われた。父は喪主としての務めを粛々と果たしていたが、その背中はいいつもより随分と小さく見えた。

 伯母は優しい人だった。料理も上手で家庭に入ればさぞいいお嫁さん、いい母親になったに違いないと周囲から言われていた。
 でも伯母は生涯独身だった。旦那さんも子供もいない。
もともと伯母には婚約者がいたという。しかし式が迫ったある日、婚約者は事故で帰らぬ人となってしまった。事故から数年経ったあと、周囲の人たちは伯母に他の人との結婚を勧めたけれど、彼女は決して「うん」とは言わなかった。
 わたしがまだ幼く、伯母が遊び相手でお守をしてもらっていた頃、どうして結婚しないのか聞いてみたことがある。今考えればその問いはぶしつけで、遠慮のない、子供ゆえの残酷な質問だとは思う。でも伯母は機嫌を損ねるわけでもなく、いつものように優しい顔で、それでいながらはにかみながら答えてくれた。
「どうしても、あの人と結婚したかったんだよね……」
「あのひとってぇ?」
「伯母ちゃんの、好きな人」
「だぁれぇ?」
「ちょっと遠くに行ってて、会えない人……。いつ、会えるかしらね……」
 あのときの伯母は空遠くを眺めて、目を細めて微笑んでいた。

 ――今のわたしのように。

「……会いたかったあの人に、会えていますか……?」
 火葬場の煙突から立ち上る煙は、色素の薄い青空に溶けて消えていった。



金曜日限定の物語所 玲レイ著

 僕の母さんは、酔うと夢物語しか口にしなくなる。
「お母さんは異世界にトリップしたの。そこでお父さんと出会って、今ではおしどり夫婦よ」
 三日に一度は大喧嘩をするくせに、おしどり夫婦と自称するのは如何なものか。それ以前にお酒に弱いのだから手を出さないで欲しいと常々忠告しているのに、彼女は金曜日になるとそれを無視する。
 若い頃の母さんは作家志望だったらしい。酔うと昔の血が騒ぐのだろう。母さんの物語には「異世界」「魔法」「世界を救う」という言葉が度々登場する。ありふれた単語に「だから作家になれなかったんだな」と冷めた目で母親を見ていた。
「お父さんは魔物と闘ったの?」
 妹が興味津々で訊ねると、母さんは「そうよ、お父さんは武術の達人だったんだから」と胸を張った。父さんを異世界のキャラクターに仕立て上げるのはどうかと思う。
 母さんにお冷を用意していると、玄関から音がした。扉が開くと同時に「ただいま」という声が届く。
「母さんはまた呑んだくれになってるのか」
「今日は父さんがモンスターハンターになってるよ」
「ああ、その話か」
 否定しない辺り、父さんも浪漫主義者なのかもしれない。
 その後、母さんは夫にずるずると引きずられ寝室へ姿を消した。
「ねえ、その内離婚しないよね?」
 心配になって聞くと、父さんは「しないよ」と笑う。
「母さんには何度も救われたからな」
「魔女だったの?」
 皮肉たっぷりに返す。父さんは「そういう意味じゃない」と苦笑した。
「父さんの親しい人が次々と死んだ時期があってね。その時に随分と力になってくれた」
「母さんが?」
「そうだよ。母さんは強い人なんだ。父さんよりずっと」

 翌日。母さんは「嘘だよ嘘」と昨日の発言を必死に撤回した。
 僕が「本当は異世界に行ったんじゃないの?」と冗談を言うと「そんな訳ないでしょ!」と何故か酷く焦っていた。

 そして、次の金曜日もファンタジックな物語は語られるのだ。

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照子よ、少年の心を抱け AKR48作家修業日記(19)

フハハハッハハ、誰だよ「病院ラッシュが終わったから課題のペース上げるよ!」とか言った奴!
そして見事に風邪引いて一週間ダウンしていた奴! それでも朦朧とした頭で課題やろうとしたら
うっかり上書き保存しちゃってデータ全部吹っ飛ばした奴!
イニシャルはTYだそうですよ。どんな奴なんでしょうね、そんな破滅的馬鹿は。

こんにちは、Y見T子です。
うわあああ、師匠ごめんなさい。旅立ちます、樹海へ!
課題だわっしょい! 本日ようやく提出です。フハハハハバーカバーカ。

今回は「かっこいい主人公を物語レベルのエピソードで作れ」という課題でした。
無駄に15種類も用意しちゃったぜフハハハハ。いや、だってこんなに日にち開いちゃったのに
2~3個って訳には行かないじゃなですカ……。
そして「これってかっこいいのかしらん」と悩む照子であった。

うおおおおお、今月中にはプロット作成の第一歩を踏み出したいよおおおおおお!!!


っていうか……今ラノベりあん読み返したら前回の課題掲載されてないorz

ネガティブ照子

と、ここまでを提出したところ、師匠からお返事が。

「より企画ポイントを分かりやすくするために『どこが今までにないものなのか』と
『その差別化により従来作品より面白くなるところ』の二点を書き加えて再提出すること」

おーし、やったるねん! と燃える照子。
しかし、徐々に……「これどっかで見たことあるぜ……」とテンションだだ下がり。


うむむ、どうなる照子! 照子の明日(あす)はどっちだ! 取りあえず北北西に進路を
取ろうか!

課題
・主人公は情けない系で行くかかっこいい系で行くか→頑張ってかっこいい系で行く。
・じゃあその具体例を。どうするのか。どう助けるのか。エピソードで。物語レベルのエピソードで。


【1】ファンタジー 18~20才 職業:旅人
人買いに売られそうになっている少女を助ける。自分の持っている価値ある物品と交換し
て少女を「買う」 その後「何処へでも行くといい」と告げるが、少女はついてくる事に
なり、一緒に旅をする。
<どこが今までにないものか>
人買いからヒロインを買う。
<その差別化によって従来作品より面白くなるところ>
対等ではない関係における冒険活劇。

【2】現代 16才 職業:学生
同級生のリストカットに気付き、やめるよう怒る。少女に傷が増える度に叱り、きちんと
それに至った理由を聞く。どうでもいい些細なものでも馬鹿にせず、しかし「辛かったね
、仕方ないね」と甘やかす事はない。
<どこが今までにないものか>
心の病を抱えるリストカッターの心情のリアルな描写。
<その差別化によって従来作品より面白くなるところ>
痛々しさ。リストカットをやめられない人間の心中を知り、理解(は出来なくても知識と
して知ること)が出来る(……といいな!)
また、ヒロイン側の読者は主人公がそれを癒すことにより自分を救うものになる(……と
いいな!)

【3】ファンタジー 13~5才 職業:貴族
行き倒れている少女を拾い、回復するまで世話をする。行く宛がない少女を、周りの反対
を「地位の高さ」を若干利用して側近の侍女にする。
<どこが今までにないものか>
行き倒れを側近に。「助けてやった上に居場所も与えてやったんだぞ」という主人公の押
し付けがましい思い。
<その差別化によって従来作品より面白くなるところ>
押し付けがましい思いを持つ主人公を描くことで、そうでない優しさを描く(主人公が押
し付けがましくない優しさをもつまでの成長)

【4】ファンタジー 14才 職業:滅亡した一族の生き残り
滅亡した一族の生き残りで、もう一人の生き残りである幼なじみと生きる。幼なじみの少
女を守ると誓い、滅亡の理由である人物への復讐を考えるヒロインを止めようとしている
。しかしその思想は否定せず、自分も復讐を考えている。本来ならヒロインと別れるのが
彼女の危機も回避出来るのだが、一族では武術と魔術しか学んでこなかったヒロインを心
配し、どうにも出来ず流されるままにしている。
<どこが今までにないものか>
「ヒロインへの愛情」と「彼女の復讐心」への葛藤。
<その差別化によって従来作品より面白くなるところ>
単なる「好きな子を守りたい」と「復讐の旅」ではなく、両立したもの(足して2、より
大きくなるように……したい)


   ~中略~


【12】現代 17才 職業:高校生3年生
成績優秀の高校生男子。無遅刻無欠席の皆勤賞候補だったが、電車で痴漢にあっていた少
女を助けた事によりひとつ遅刻をしてしまい、皆勤賞を逃す。しかし助けた少女にはとて
も感謝されて、連絡先を交換する。
<どこが今までにないものか>
皆勤賞を逃す(……だけか!orz)
<その差別化によって従来作品より面白くなるところ>
電○男とは被らないようにしたい……(差別化出来るのか……?)

【13】現代 17才 職業:高校生
自殺をしようとしていたヒロインを助け、そこから交流が始まる。ヒロインは最初、死な
せてくれなかった事を恨んで、再度自殺を試みる事も多々ある。その度に主人公に止めら
れて恨み言を言う。しかし主人公と触れ合う内に徐々に生への未練が募っていき、生きた
いと思うようになる。主人公は幼い頃に家族の無理心中に巻き込まれている。自分だけ生
き残ってしまい、人の生き死にに敏感。
<どこが今までにないものか>
自殺未遂者との交流。
<その差別化によって従来作品より面白くなるところ>
自殺を決して公認せずに、自殺についてを描く。

【14】ファンタジー 16~18才 職業:盗人
盗みに入った王城で姫君であるヒロインと出会う。世間知らずのヒロインに庇ってもらい
事なきを得る。その後も、姫君に取り入って王城の財宝を狙おうとヒロインの元へ通い詰
める。しかしヒロインは意図に気付かず主人公を迎えてくれて、主人公に罪悪感が生まれ
始める。仕方なしに他の場所に忍び込んだ際、ヒロインの暗殺計画を知る。ヒロインを守
ろうと「姫君を盗む」大仕事を計画する。
<どこが今までにないものか>
悪意があってヒロインに近付く主人公(ヒロインに対して悪意がある訳ではない)
<その差別化によって従来作品より面白くなるところ>
悪意が誠意に変わる瞬間を描くところ。

【15】現代 享年16才 職業:幽霊
恋人の少女を庇って死んだ主人公。想いの深さからヒロインへの憑き霊へなってしまい、
成仏出来ずにいる。ヒロインには主人公は見えないが、それでも彼女の危機を救うために
奮闘する。
<どこが今までにないものか>
主人公が幽霊。「死」をテーマに描くことにより、表裏一体の「生」を描ける。
<その差別化によって従来作品より面白くなるところ>
生きることについて考えさせる。また、「死んだ側から見た遺された人」の姿を客観的に
見られる。


【日昌晶師匠からのアドバイス】
う~ん、ここまで指導してきて、ようやくわかっていないことがわかってきたという感じでしょうか。
照子の弱点は、まず人物なり物語を浅くしか捉えていないこと。読者レベルでしか考えてないんですね。
なので、でてくるアイデアがどれもこれも薄味のため表層的で心に響いてこない。
それではクリエイターとして創作するには、どうしても不十分です。
これはもう実体験をメインに、読書や映画鑑賞などをサブとして経験を積んでもらうしかなさそうです。
つぎに少年向けレーベル志向ながら、男の子の燃え&萌えポイントがトンチンカンであること。
女子なのでたとえ共感は出来なくても理論的にはわかってくれているのかなと思っていましたが
単に少年向け作品を女性目線で鑑賞するのが好きなだけで、少年の心をわかっていたわけじゃないんですね。
これもイチから勉強し直さないといけないようです。まだまだ作家の道は遠いぞ、照子!


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