L'Anovelién

UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
 unokyokai@gmail.com

SEARCH

CONTENTS
LATEST
LINK
BOOKS

RSS
COUNTER

ライトノベル創作教室ラノベりあん 中二病でも書けるライトノベル教室♪

小説の楽しい書き方講座ブログ 毎週開催の創作塾と連動中!

ミニチュアゲームのライトノベルを書いてみよう【創作演習05】

この創作演習も5回目にして一区切りつきます。今回でコンセプト決めの最終回です。

おさらいとして今まで決めてきたことを下に列挙してみましょう。

(1)モチーフは「ミニチュアゲーム」で、ミニチュアゲーマーの話
(2)主人公ヒロインは「サークラ気質」の美少女、もうひとりはアバター(視点キャラ)の少年
(3)作品の方向性としては文化系サークル的な「居場所」と「恋愛」をストーリーの核とする


まとめてみると、こんなものですかね。
実は大したことは決まってないのですが、ここに至るまでに考えなくてはいけないことは多かったですよね。
そのため、この程度のことを決めるだけでも、初心者の10人中8、9人は辿り着けないのが実情なのです。
だからこそ、この演習をわざわざこのブログで書いている理由でもあるのです。

さて、だいたいコンセプトを決めるための材料は揃いましたので、これを見栄えよくまとめると
ようやく作品コンセプトの完成とあいなります。じゃあ、どう整えてゆくかを考えていきましょうか。

ここで必要なスキルは「掘り下げ」です。
これが初心者には至難らしく、いくら口を酸っぱくして言っても塾生たちはやってこないんですね。
無理にやらせても、なんというか「詳細設定」として掘り下げてきてしまうわけです。
そうではなく、これはコンセプトの掘り下げなので、もっと抽象的、概念的な掘り下げということになります。
究極的には「人はなぜ笑うのか」とか「感動とはなんぞや?」といった感じに掘り下げていってください。
まずなにより重視すべきが、自分の趣味を盛り込むことより、読者が喜んでくれるかどうかの視点でものを考えることです。
これができていない人は独りよがりな作品になってしまい、結果的には作者本人が読んでもつまらない作品になってしまいますよ。
では具体的に順を追って今回の例題を用いて演習をしていきます。

まず全体として、この作品のジャンルはどうするかみたいなことを考えなくてはいけませんよね。
今まで設定を考えてゆく途中になんとなくは考えている必要がありますが、ここにきてびしっとどんなジャンルかを決めます。
そうするとことによって作品の方向性がブレにくくなります。意外とこのあたりから決めてない人も多いので注意です。
今回の場合、対人ゲームをモチーフとしているわけですし、コンセプトのひとつとして「居場所」があるので
純然たるラブコメ路線はいささか偏ってしまいそうですし、カードバトルみたいな児童向け路線も避けてきたわけですから
以前にも少し触れましたが、ここはいわゆる「部活(サークル)もの」でいくのがマッチするでしょうね。
文化系学生による文化系サークルによる、おもろい仲間(奇人変人)たちとだらだら集まっては
日々ゆる~い馴れ合いの中にも(あるある的な)おもしろいイベントやハプニングが盛りだくさんで
もちろん、かわいい女の子(たち)との部内恋愛なんかもあるよ的なものです。
なので、いかにも文化系少年少女たちが理想とするサークルを物語の中で実現ですることが最大の目的となります。

しかし、このままでは小説作品としては物語の起伏がないし、なかなか読者を惹きつけるだけの刺激もないので、
そこにスパイスというか劇薬として投入されるのがヒロインの持つ「サークラ気質」というわけです。
日々たのしい文化系(オタク)少年たちの楽園であるサークルを根底から崩し、相互不信から対立、破滅へと導く
まるで魔王かセイレーンのような存在が実は天性のサークルクラッシャーであるヒロインであれば、
物語は作者があまり考えなくとも、どんどん加速度的に渾沌の彼方へと突き進んでゆくでしょう!
いわゆる「キャラが勝手に動く」というのは、キャラの個性がはっきりしていて強いので作者も読者も彼(彼女)の
行動が予想しやすいがために、そのように感じるんですね。
これは執筆における良い兆候ですが暴走しないよう作者は手綱はしっかりと握っている必要があります。

そういうシチュエーションの中にあってアバターである少年はサークル(趣味)とヒロイン(彼女)との板挟みになり
一方を擁護すれば裏切り者呼ばわり、仲裁を試みれば双方から恨まれるという過酷な環境に置かれ
「趣味」をとるのか「恋」をとるのか、でもどっちも大好きで選べないという青春っぽい葛藤が生じてくるわけですね。
「葛藤」のない作品は出汁の入っていない味噌汁のようなもので味気ないものです。
読者の分身であるアバターの少年が葛藤を抱えて、それに答えを見出し解決することで
読者はそこにカタルシスや爽快感を感じでくれて、読後にすっきりとした気持ちになることで
最終的に「ああ、おもしろかった!」と言ってもらえるようになります。
なので勘違いしないでほしいのは、葛藤は必要ですが葛藤を解消させないで作品を終わらせてしまうと
逆に読者のフラストレーションを高め、もやもやさせてしまうことになるので注意してください。
ホラーなどは意図的にわざとやったりしますが、わかっていて使うぶんには構いませんよ。

さあ、これでコンセプトはほぼ完成です。
「ミニチュアゲーム(趣味)」、「たのしい仲間たちとサークル」、「サークラなヒロインとの恋」が
全て物語構造の中で一本につながったことに気づいてもらえたでしょうか?
作品コンセプトにおいてキーワードがバラバラの状態であったのなら、その設定である必要がない
あるいは不要なものが混じっていると思ってください。今回の設定では無駄にはならなかったようですね。
では最後に上記の内容を簡潔にまとめた作品コンセプトを提示して終わります。

・サークラ美少女とサークル(仲間・趣味)との板挟みに翻弄される哀れにも羨ましい少年の物語

次回はコンセプトも決まったので、さらにキャラなどの詳細設定について考えてきましょう。




関連記事

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://lanovelien.blog121.fc2.com/tb.php/1033-0884b546

HOME
広告: