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UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
 unokyokai@gmail.com

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iPad発売と電子書籍

ついにiPadが発売されましたね。
マスコミ的には銀座のソフトバンクショップに行列ができたとか、そんな感じの報道で
iPadの説明としては、やはり電子書籍をいちばん押してましたね。
まあ、他の機能については、ほとんどiPhoneで実装されているので今さら感があるのでしょう。
「iPhoneが通話機能省略&液晶画面がビッグになって新登場!」では話題にならないですからね。

で、その注目されている電子書籍ですが、業界はすでに動きだしています。
おりしも米国では先行して発売されていまして、ユーザー数もそろってきたということで
『Wired』誌は25日(米国時間)深夜にiPadアプリを発表し、最初の24時間で2万4000部を売り上げた
そうですが、日本では本日発売なので、まだまだ本格的な動きは見られないでしょう。

現在、徹夜で並んでまでしてiPadを購入している層はマーケティングではイノベーター(革新的採用者)で
俗っぽく言えば"Geek"つまり「デジタルオタク」の人たちなわけです。
特徴としては、最新デジタルデバイスなら、とにかく手を出したい、ほしいと思ってくれる
「新しいもの好き」なんですが、興味の対象が”新しい”という点にあるので
逆にいうと、さらに新しいものが登場すると、そちらに目が移ってしまうから「飽きっぽい」んですね。
ライトノベルでも新刊ならとにかく購入するという層がいますよね。まったく同じです。
こういう人たちは、ほぼ一定して存在していて、だいたい全体の2.5%を占めるニッチなんですね。

とにかく今、iPadを所有している人の9割以上は最新モデルの携帯電話を所持しているだろうし、
アップル好きとしてiPadのほかに最新型のiPhoneかiPodを持っているはずです。
そんな彼らにとっては「電子書籍」なんていうのは、本当は興味ないわけです。
だって本当に読書好きなら読書好きなほど、まだ紙の本に愛着を感じているわけですから
すんなりと紙から電子書籍にと移行できる読書好きというのは、ほんの一握りなんですね。
だから今のiPadユーザーがやりたいことというのは、はっきりしていまして
第一は「iPadをいじりたおしたい」、第2は「誰かに見せびらかしたい」です。
iPadでじっくりと本を読みたいと思っている人は、まずいません。というか皆無でしょう。
カフェでこれみよがしに電子書籍を読んでいる格好いい最先端の俺を見てくれという人は多いでしょうがw

何か目的があってiPadがほしいという人ではなく、とにかく新しいものに触れたい
新しいものを自慢したいというのが先行してしまうので、iPadで何かが変わるってことはまだありません。
今後、イノベーターにつづき、13.5%を占めるアーリー・アダプター(初期少数採用者)が登場し、
さらに口コミでiPadのよさが伝わっていって、34%のアーリー・マジョリティ(初期多数採用者)が
購入しはじめた頃になって、ようやくiPadならではの変革がはじまるわけです。

ただし、ここに落とし穴がありまして、キャズム(深い溝)理論というのがあるんですね。
アーリー・アダプターとアーリー・マジョリティのあいだに、なかなか越えられないキャズムがあるんですよ。
つまり自然の状態では、すんなりと製品やサービスが普及してゆくわけではないのです。
そこには、ひどい停滞期が待ち受けていて、それを乗り越えられなければ普及せずに
オタクのオモチャとなっただけで、そこから先に進めず尻すぼみになってしまうというわけです。
こういうデジモノは若い女の子が普通に使いはじめて、完全にキャズムを乗り越えたって感じですかね。

そう考えると電子手帳は結局、キャズムを乗り越えずに沈没していったガジェットと言えそうです。
やはり女の子にとってスケジュール管理は電子手帳ではなく”ほぼ日手帳”ですからね。
女の子の手帳を見るとスケジュールはカラフルなインクやシールを使って機能性と個性を演出してますが
そういうのは電子手帳では無理だったのと、やはり数十文字くらいの予定は紙のほうが楽なんですよね。
だいたいPCと同期までしなければならない予定がある人なんて、そうそういないですからね。

iPadの場合、アメリカでは、すでに販売数的にようやくキャズムを乗り越えつつあるようなので
上記のような電子書籍の雑誌の販売が順調であるようなニュースが流れるんですね。
日本でも、よほどのことがない限り、キャズムを乗り越えられそうなのですが
乗り越えた瞬間に他社製の類似製品が投入される可能性もあるわけで、まだまだ安心はできません。

というわけで本格的な紙書籍から電子書籍への流れはまだまだなのですが、一石は投じられました。
近い未来では、作家にとっても出版社にとっても逆巻く激流が待ち受けていることだけは確かです。
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