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UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
 unokyokai@gmail.com

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描写を極めたい!


感覚表現辞典 (中村明編 東京堂出版)

 前回は人物描写についてまとめられた人物表現辞典を紹介しましたが、今回は感覚表現について古今の有名小説から4642もの膨大な用例を引用した用例集となっています。構成については前回の人物表現辞典と同じなので、そちらの紹介記事を参照してください。

 ここで、ちょっと疑問に思うのは「感覚表現」とはなんぞや、ということじゃないでしょうか。簡単にいってしまえば、感覚表現=情景描写、心理描写と思ってくれてまちがいないです。感覚とはつまり登場人物(あるいは著者)が外界に抱く主観的な印象といったものなんですね。

 特にこの感覚表現辞典で注目してほしいのは、その多彩な比喩表現ですね。まずライトノベルや最近の作品では見られない優れた比喩の用例が秀逸です。特に「まるで~のような」といった明喩(直喩)ではなく、さらっと流す暗喩(隠喩)表現の巧みさを学ぶにはうってつけの教材になるかと思います。これ以外にも、こういう表現をしたいときに、こんなところに着目するのかというような、まるで盲点をつかれたような素晴らしい表現も多数ありますので、これもまた大いに参考になるでしょう。小説を通して読むだけでは気付かずに見過ごしてしまいがちな感覚表現が、ぎゅっと凝縮されたエッセンスとなっていますので、文章技術の学習効果はかなり高いでしょう。

 ただし人物表現辞典同様、活用のハードルは高めです。まず文章が普通に書けるレベルにある人でないと、この辞典を買っても意味がありません。この辞典は用例集ですが、そのまま用例を引用して使うというのは単なるパクリです。比喩表現だけであっても、それが独特の表現であった場合は盗作とみなされることもあるので注意が必要です。(参考:田口ランディによる剽窃事件)ですから、これら膨大な用例からインスピレーションを得て、自分なりの文章表現を新たに創りだすのが、この辞典の本来の役割だと思っています。

 では、実際にどんな項目があるのかを紹介しておきます。

光影――光、陽、月、星、灯、雷、火、眼、眩、輝、照、艶、明、暗、影
色彩――白、黒、灰、赤、桃、茶、橙、黄、緑、青、紫、変、間、多、雑
動き――人間、動物、物体、液体、気体
状態――人体(頭部)、人体(胴部)、人体(手足)、衣装、動物、自然、建築、物体、茶器、文字
音声――歌、唸、叫、泣、笑、呼、怒、呟、大、小、太、高、低、強、軟、情、喩、澄、濁、掠、雑、口調、虫、獣、鳥
音響――海、川、水、雨、雪、風、地震、風、雷、火、楽器、乗り物、機械、電話、動物、植物、衣、食、住、手、足、体、騒、雑、静
嗅覚――人、化粧、動物、植物、外気、屋内、食、飲、生活
味覚――野菜、魚介、肉、調味料、料理、果物、菓子、飲料、食品以外
触感――硬、軟、粘、粗、滑、揺、膨、弾、触、重
痛痒――痛、痒、痺
湿度――自然、体、衣服、雑
温度――冷、寒、涼、微温、火照、暖、暑、熱
感覚的把握――光、色、形、味、痛痒、温湿、触 

 まあ、ここまで細分化されて体系的にまとめらているわけですから、手当たりしだいに小説を多読するよりもずっと効率的です。きっと手元に置いておく価値は充分にあります。気になる用例については併せて引用元の作品を実際に読んでみて、前後の文脈についても把握すると、より一層勉強になりますよ。<UNO



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