L'Anovelién

UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
 unokyokai@gmail.com

SEARCH

CONTENTS
LATEST
LINK
BOOKS

RSS
COUNTER

ライトノベル創作教室ラノベりあん 中二病でも書けるライトノベル教室♪

小説の楽しい書き方講座ブログ 毎週開催の創作塾と連動中!

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

テコンV徹底分析(その2)

前回はテコンVのあらましを書きましたが、今回からはこの映画の問題点を洗いだして
いかにすれば、よりおもしろくなるのかを検討してみることとしましょう。
そのためには、論点はストーリーの軸となるシナリオに限定して、なるべく作画には言及しません。
また作品の傾向としては、1976年当時の基準としてではなく、2011年現在の基準で考えていきます。

まず私が難点だと思ったのがヒロインのブレでした。
ヒロインとして登場するのは、ヨン博士の娘ヨンヒと敵アンドロイドのマリーのふたりです。
いわゆるWヒロインはいいのですが、それらがまったく活きてないんですね。
まず恋愛要素が皆無です。ヨンヒとは恋人同士でもないし、マリーに恋するわけでもない。
実際、ヨンヒは「いるだけ」のキャラだったので、ヒロインはマリー一本に絞るべきでしたね。
しかし2011年現在を見据えて考えるなら、ロボットバトルを減らしてもWヒロインでいくべきでしょう。
これは『マクロスF』でも採用されているプロットなので間違いありません!

つぎに主人公のキム・フン青年が空気なんですね。
『マジンガーZ』の兜甲児みたいなオラオラ系とはちがい、公開時点ですでに一昔前の優等生キャラです。
優等生だけに個性がなく、父を殺されたというのにマリーを恨むわけでもなく、愛するわけでもない。
なんだか正義のために戦うという大義だけで動かされてしまっている操り人形キャラです。
ここは主人公である以上、もっと魅力ある個性をもたせなければいけません。
せっかくテコンドー世界チャンピオンという属性もあるのに物語的にはほぼ無関係でしたしね。

さらに敵役のカープ博士が格好悪い……チビハゲの頭でっかちのコンプレックスから
ロボット軍団で世界征服をめざすとか観客の理解が求められませんよ。
レッドリボン軍総帥みたいなギャグでオチをつけるわけにもいかないですしね。
しかもわざわざ着ぐるみみたいなマルコム将軍になりすますとかわけわかりません。
やはり敵は格好よくなければいけません。
首領は異形の凶悪な存在で、幹部のなかに美形を置く手もありますけどね。
正直、テコンVでも幹部はマリーを含め4人登場しますが有効活用できていません。
それなら首領とマリーだけで充分でしょう。

あと特に気になったのが、テコンVの出撃シーンなんですよね。これがまったくなっていない。
テコンVでは父親が殺されてから、埋葬して、操縦訓練して、それから初出撃とかバカにしてます。
通常、父親が殺されたなら即出撃でしょう。でないと緊張感が保てません。
しかもテコンVの場合、操縦訓練でギャグまでいれているのでグダグダです。
基本はロボット軍団が来襲してきて、通常兵器ではとても敵わないとなったときに
主人公が宿命的にロボットに乗りこんで戦いにおもむくのがセオリーですよね。
『マジンガーZ』も『機動戦士ガンダム』も『新世紀エヴァンゲリオン』もみんなそうでした。
破壊と殺戮に周囲が絶望したとき「俺がやらなきゃ誰がやる」と主人公が行動することで
一般人だった主人公が一躍、英雄となるところにカタルシスがあるのです。

それから全体的にヒューマンドラマが決定的に欠けています。というか説明不足です。
せっかくのマリーという魅力的なキャラを登場させているのに、
結局マリーと最もカラミがあるのは脇役のユン博士とか、ありえません。
しかもユン博士はフンよりも大活躍で敵兵をバッタバッタと薙ぎ倒しています。
つまり主人公の活躍シーンを脇役にやらせてしまうミスをやらかしているんですね。
ここはガールフレンドのヨンヒと謎の美少女マリーとの関係に揺れ動くフンを描かねば
この作品を作る意味がないと言っても過言ではないでしょう。
その微妙で不安定なスタンスから戦闘シーンに感情がからんできて緊迫感がでるのです。

あと戦闘についてですが、テコンVではソウル市内でマリーロボを含む3体との市街戦、
エジプトでテコンXを含む3体との野戦、さらにラスボスのドラゴンロボと3回のバトルがあります。
でも上映時間が70分しかないのに、これは欲張りすぎです。
たとえ2時間であったとしても2回くらいには収めて、あとはドラマをきっちり描きましょう。
初バトルでは、いかにテコンVが強いのかをアピールして、つづく2回目の戦闘では
設計図を盗まれたことで弱点を見抜かれて苦戦を強いられるとかは基本でしょう。
そもそもテコンVは苦戦はするけど、そのあとで難なく一撃で勝ててしまうんですよね
主人公を追いつめていないのも緊迫感に欠けている原因です。

ガンダムの場合、初戦はザク2機を性能差で圧倒して撃破するも
続く2回目の戦闘では宿敵シャア少佐の駆る赤いザクに翻弄されてしまいましたよね。
その後もランバ・ラルのグフに圧倒されてしまったりとかライバルに苦戦しなければなりません。
そう、テコンVではライバルが不在というか、本来はマリーがその役を担うはずなのに
マリーロボは簡単に撃破されてしまっているんですね。

ここまで批判的ですが、ギャグパートのチョル少年扮するヤカンロボ(ヤカンV)はいいと思います。
立場的にはマジンガーZのボスボロットに近い役回りなのですが、それに較べるのはかわいそうですね。
現代日本でアニメ化するならチョルは少年ではなく幼女のほうがよいでしょうw

あとは現代ならではの苦悩なのですが、ロボットアニメとしては既に王道すぎるんですね。
ここはなにか他にはない、とんがった設定がないと商用には苦しいと思われます。
日本のロボットアニメの変遷としては、マジンガーZのヒーローロボットから
ガンダムのリアルロボットになり、その後、2頭身ギャグロボットが主流になって
それからエヴァンゲリオンのようなロボットの範疇を越えるようなものが登場してきました。
グレンラガンはロボットアニメ全てのパロディとして徒花を咲かせましたが
今はそれらも早晩飽きられてしまうことになるので次世代のロボットの価値観が求められています。
言うのは易しいのですが、実行は難しいですよね。
一番簡単な方法としては温故知新で数世代溯ってみるというのもあります。
ということで、新テコンVもヒーローロボット路線でいけばいいのかなと?

そんなふうに脈略もなく考えてきましたが、次回はこれらの問題点に留意して
現代風にアレンジしたテコンVのプロットを考えていきましょう!
Check
関連記事

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://lanovelien.blog121.fc2.com/tb.php/342-0d886a6b

HOME
広告:
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。