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UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
 unokyokai@gmail.com

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芸術の鑑賞難易度

とかく文学という芸術を愛する人は、さほど多くありません。
こんな酔狂なブログを読んでいる読者は、どちらかというと少数派に属するんですね。

芸術のなかで最も広く愛好されるのは、やはり音楽です。
世の中、それこそ音楽に満ちあふれているし、音楽好きを公言する人も多いですよね。
なにより青少年が真っ先にハマってしまうのも、たいてい音楽ですよね。
しかも音楽をやっていると格好いいなんてイメージまであるくらいです。
文学にハマっている学生なんていうのは変人あつかいされるのがオチです。

どうして、こうも音楽が愛好されるのかというと、それは誰でも予備知識なしに楽しめるからです。
絶対音感がなくても楽譜が読めなくても音楽は難しいこと抜きに子供でも鑑賞できます。
胎教なんていって胎児のときからクラシック音楽を聴かされることもあるくらいです。
それに耳の聞こえない人のなかにも音楽を楽しんでいることを知っていますか?
正確には聴覚がないので、体全身で震動を感じて楽しんでいるだそうです。
そういえば、最も古い原始的な楽器は太鼓ですよね。
原始時代とか未開の地なんていうと、すぐ太鼓の音が付きものとなっているくらいです。
ドンドコと腹に響くようなリズムが本能的に高揚感をもたらしてくれるんですね。
つまり理屈も知識もなしに体感で鑑賞できる、それが音楽なのです。
そこが誰もが最初に音楽に興味をもつ理由でもあります。

つぎに芸術というと、絵画や彫刻といった学校の授業でいう美術ですよ。
現代では写真やイラスト、漫画、それに映画などの映像作品を含めてもいいでしょう。
これは音楽全般に比べると愛好家はいくぶん少ないように思います。
この分野でのクリエイターになりたい人は歌手になりたい人よりも格段に少ないのは確実です。
これは絵や映像というものが、音楽よりも鑑賞するのに高次の能力を要求されるからです。
芸術性が高い低いというのではなく、鑑賞するための能力として求められることが多いのです。
まず視覚がないと鑑賞できないし、この視覚というのがやっかいで、
経験による知識なしには情報を処理できないという性質があります。
どういうことかとうと、先天的に目が見えなかった人が手術などで視力を得たとき
完全に視力が戻っていたとしても、見えたものが何かをまったく理解できないのです。
その人には無数の色の洪水としか知覚できないといいます。
私たちは視覚情報を知識によって網膜情報をパターン化して情報処理してゆくことで
物体を認識したり、遠近感を認識したりできるのであって、見えるだけでは何もできないのです。
つまり絵も一緒で見る者の予備知識や前提となる認識なしには鑑賞しえないんです。

そして文学です。これは先のふたつに比べると本当に愛好家が少ない。
鑑賞するのに時間を要するというのもありますが、1週間に何本もランキング番組が放送されたり
大々的な展覧会などといったものも開催されることはありません。
しかも、これこそ予備知識と経験なくしては、まったく理解できない芸術なんですね。
まず文字が読めて、文章を正確に理解でないとはじまらないのです。
ロシア語原文で書かれたドストエフスキーの『罪と罰』がいかに名作であっても
普通の日本人には、たった1つの単語さえ理解できないでしょう。
しかしチャイコフスキーの音楽は日本人は誰でも鑑賞できます。そこが大きな違いです。
つぎに経験がないと、やはり難しいでしょう。
しっかりと文字が読めて文章も完璧に理解できる小学生がいたとして
熟年不倫カップルの心中を描いた『失楽園』をちゃんと理解しうるかというと無理でしょうね。
物語というのは人生経験によって理解度が大きく左右されるという制限があります。

ですから文学というのは、受け手の能力に大きく依存する芸術表現だと言わざるをえません。
つまり、より受け手のことを考えて創作しなければ、とても伝わりにくいものなのです。
作家志望者には、そのことをよくふまえて作品にとりくんでもらいたいと思います。

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