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UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
 unokyokai@gmail.com

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なぜラノベでSFは鬼門なのか?

古来、まだオタクという言葉がない時代のオタク的存在といえばSFマニアのことを指していたはずでした。
ゴジラを嚆矢とする怪獣映画にはじまり、ウルトラマンなど特撮といえばSFの代名詞でしたし
黎明期の国産アニメも鉄腕アトム、鉄人28号、サイボーグ009とSFが主流でした。
少年雑誌を開けば、未来の町や兵器が小松崎茂のカラーイラストで好評を博していた時代もありました。
また原作なしのオリジナルアニメに限っていえば、まだSFは根強いし、なによりガンダムがあります。

ところが翻ってライトノベルというジャンルに限っていうと、どうもファンタジーか日常系が主流です。
多少のSF要素、藤子F先生の提唱していたSF(少し不思議)は散見でしますが
本格的なSF作品やスペースオペラ的なものというのは希少種とさえいえます。
たしかに『ロードス島戦記』から始まるライトノベルではファンタジーが本流といえるでしょうが
それでもここまでSFが弱いというのも不思議な感じがします。

そしてまたラノベではない本格SF小説については、かなり下火となってしまっているのが現状で
かつてオタクの王道であったはずのジャンルが今ではオタクと見なされずサブカルと認識されるくらいです。
もしかすると若い人はSFとオタクの関係性について、あまりしっくり感じない人も多いかもしれませんね。
大昔はオタクといえば、まず9割方がSFマニアで、アニメは片手間でやってますというくらいだったんです。

まあ、人気がないのだから商売にならないから、SF作品が世にあふれない。
ただされだけのことですが、なぜそういうことになってしまったのでしょうか?
ひとつには未来とか科学の進歩といったものに夢を感じられない時代になってしまったことがあります。
かつての科学万能ユートピア幻想は消え失せてしまい、その輝きを失ってしまいました。
ユートピアの反対に『メトロポリス』のようなディストピア的世界観こそしっくりくるかもしれませんが
大半の人は暗澹として鬱屈した暗黒の未来に胸躍るということはないんですよね、残念ながら。
ディストピア作品はもう1作品、2作品でおなかいっぱいになってしまいます。
よくわからない人は映画『ブレードランナー』や『未来世紀ブラジル』を観てみてください。

くわえてライトノベルに限っていうと、はっきり言って読者に望まれていないのが原因です。
たしかに遠未来とか宇宙を舞台にした話が好きな人はわりといるのですが
それよりももっと魅力的な美少女をだせよという要望の前には霞んでしまうんでしょうね。
キャラの魅力を描こうとすると、そこに紙幅をさいてしまいますから、
余計な世界観設定だの特殊語句を伴う科学理論なんていうものは敬遠されてしまうのです。
ただでさえ現代の男子中高生の読解力の平均は残念ながら、昔の中高生や現代の女子と較べてしまうと
どうしても低いとしかいえないのが現状です。なにしろマンガさえ読めない人も多いくらいですから……
世界観の前置きが多く、こみいったストーリーになりがちなSF作品についてくられないんですよ。

それなら剣と魔法のファンタジーとか、現代日本の高校生の話とかのほうが受け容れやすいんですよね。
ただし世界観の前置きが多いということは、それだけSFには多様性があるということでもあります。
ファンタジー世界よりも未来世界のほうが世界観の拡がりがあるので作者の個性をだしやすいんですね。
もしかしたら今後、ファンタジーと日常系が飽和状態になって陳腐化してしまうことになったら
あらためてラノベでもSFが見直される時代が到来するかもしれませんね。かつてのジュブナイル小説のように。
そして再びSFが飽和状態となり、また次のジャンルへと……歴史は繰りかえすわけです。
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