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UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
 unokyokai@gmail.com

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読者対象別ヒーロー像考(少年向け作品編)

作品が面白さというのは、その作品が読者の期待を上まわっているかどうかによって決まります。
よって読者のタイプによって、求めるものが違っていれば、作品も異なってきます。
今回は読者対象別に、どんなヒーローとしての男性主人公が好まれるかを考えてみます。

まず、ラノベりあんを読んでくれている人で最も多いのは、少年向けライトノベル志望でしょうから
少年向け作品に登場するヒーローについて考察してみたいと思います。

現代の少年向け作品のヒーローは、一言で要約するなら「実は凄いんだぞ系」と言えるでしょう。
ほとんどの主人公は普通っぽい十代の少年ですが、彼らには特異な能力を潜在的に秘めています。
ヒーローたる者、本当の凡人ではストーリーにならないので、これは絶対です。
主人公は、この特異な能力――ときに超能力だったり強靱な体力、あるいは知力や精神力を駆使して
敵やライバルや様々な難事件や障害を乗り越えてゆく姿が格好よく描かれていきます。

そして共通しているのは、デフォルト状態においては社会的に認められていないということです。
アメコミのスーパーマンにはじまり、ジャンプ漫画、そしてライトノベルに至るまで
基本的に少年向けヒーローは変身するなどして実力を発揮しないかぎりヘタレやバカあつかいです。
それが誰かが危機に陥ったりすると、一転してスーパーヒーローとして大活躍するところに
少年読者ならずとも一般男性の切なる願望として、自身が自己投影していたダメな主人公が
物語のクライマックスに颯爽と変身を遂げて大活躍することにカタルシスを感じるんですね。

なぜなら読者の大半というか全員が社会的に認められていなかったり、軽んじられたりしているからです。
「そんなことはない! 俺は地位も名声もあるし、女にもモテモテだ!」なんて男はまずいません。
そもそもそういう実生活に満足している人というのは、そういうカタルシスを求めていないので
この手のヒーローものを求めていなかったりしますので関係ありません。

この一見すると読者と同等かそれ以下の扱いを受けている主人公という設定が、
特異な能力を活かして活躍するのは大人向け娯楽作品でもよく使われていますよね。
たとえば『水戸黄門』とかも印籠が出てくるまでは、ただのクソジジイだし、
内田康夫作品の素人探偵浅見光彦も実兄が警察高級官僚であることが露見することで
横柄だった刑事たちに認められるシーンは、視聴者的にも爽快感を感じますよね。
だからこそヒーローの「実は凄いんだぞ」というファクターは
少年向け作品に求められている最も大きな期待のひとつとなっているのです。

もうひとつの特徴として、敵やライバルは登場時においては主人公より強いということです。
そんなの当然じゃないかと思うかもしれませんが、実は後で解説する少女向けではそうでもないんですね。
強大な敵や生涯のライバルを「努力」と「友情」によって「勝利」するというのは少年向け作品の鉄則ですが
その他のジャンルの作品においては、それほど忠実に従っている法則ではないのです。

しかしながら、『巨人の星』や『あしたのジョー』などスポ根全盛期の熱血ど根性の「努力」というのは
最近では敬遠されていますので、あっさり書かれるか、他の要素で埋め合わせているケースが多いですね。
というのも、べつに男というのは今も昔もけっこう特訓とか修行とかの苦労話は嫌いじゃないんですが
商業的に女性読者もとりこもうとすると、どうしても暑苦しい展開というのはネガティブ要因ということで
後述する少女作品向けヒーローの特徴に影響されて、省略されがちとなっています。

あと上にも書きましたが「友情」というのが、「努力」が霞んでしまった結果もあって
かなり大きなウェイトを占めるポイントになっていますので、基本的に友人が多いのも特徴です。
これもまた少女向け作品とは真逆のポイントになっています。
女性の場合、「わたしと、友達とどっちが大切なの?」状態になってしまうこともあって
確固たるヒロインが存在している場合は、ヒーローは孤高であることが好まれるんですね。
少女向けでヒロイン不在の作品の場合については、また次回に譲ることにします。

基本的に男性読者のみを意識したときの少年作品のヒーローは、このような存在が好まれているんですね。
これは昔からそうなので、すでに根源的な王道路線となっています。
次回は、少女向け作品にみるヒーロー像についての考察をしていきますので、おたのしみに!
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