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UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
 unokyokai@gmail.com

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とりあえず流行に乗ってみようか

世の中にはブームとか流行というものがあります。
かつては「トレンディ」という「流行」を意味する流行の呼び方があったくらいです。

昔のことを調べてゆくと、いろいろおもしろいのですが、かつて戦記ものブームというのがあったんですよ。
1960年代前半くらいに子供たちのあいだで、すごく流行ったんですね。
戦後10年を経過して、GHQによる占領政策も終わりを告げ、言論の自由が保障されたというのもあるのでしょう。
それまで戦争に関わりそうなものはいっさい禁止とされていたのが、その反動でどっと噴きだした感がありました。
有名なところでは、ちばてつやの漫画『紫電改のタカ』とかですね。
こういう大戦中の日本軍兵士(少年漫画なのでたいてい少年兵)が大活躍する漫画が大量生産されました。
アメリカの大人気海外ドラマ『コンバット』の放映もかなり拍車をかけたようです。
そのれに付随してプラモデルなどオモチャも軍事一色に染まるわけです。

そこで登場するのが世界最強の浮沈戦艦「大和」と無敵の「ゼロ戦」でした。
実は戦中、大和と零式艦上戦闘機は無名だったんですね。おそらく知っていた子はほとんどいなかったでしょう。
どうして知らないのかというと軍事機密だったので国民には存在を伏せられていたのです。
だから戦艦といえば連合艦隊旗艦の長門が代名詞であって、零戦は「新型戦闘機」とマスコミで呼ばれていました。

それが戦後になり、戦記ブームを迎えると男女問わず大和とゼロ戦を知らない子供は皆無になるわけです。
それこそがブームなんですよね。
「ポケモン」が流行したときは歌に載せて151匹のポケモンはみんな暗記していたのと同じです。

でも裏を返すと、ちょっと不思議なこともあります。
子供たちは旧帝国陸海軍の栄光にどっぷりと使っているわけです。
しかもタミヤが戦車模型を発売するに当たり、内外の他のメーカーが作っているアメリカ戦車を避けて
ナチスドイツの戦車を作るようになってからというもの、日本のミリタリープラモデルは
まずドイツ軍を中心に展開されていくという異様な事態へと進んでゆくわけですよ。
(ちなみにナチスの爪痕がまだまだ生々しかったヨーロッパでは、ドイツ国内を含めて
ドイツ戦車のプラモを展示すると、嫌な目で見られたり、暴力沙汰になることもあったとか。
現在でもドイツ戦闘機の尾翼に描かれていたハーケンクロイツ(逆卍)はプラモでは省略されています)

ところが、そのすぐ上の世代はというと学生運動が盛んで、
大学生は戦争反対、安保反対、共産革命推進、天皇制廃止など声高に叫んでいたんですよ。
この温度差はなんなんだろうなと思うんですよね。

でも、よくよく考えると、それも通りなのかなと思い至ります。
そもそもブームとか流行というのは、その波の先端に乗っている人は人気者になれるのです。
小学生であるなら、大和やゼロ戦のプラモを持っているだけでクラスの人気者になれましたし
学生運動もちょっと反体制をきどってるだけで女性にモテた時代なんですね。
その後を振りかえっても、数々のブームの影には人気者になれるかどうかにかかっているように見えます。
子供の場合なら、オモチャとかゲームとか所有物によって人気者になれるかどうかの要因が大きく
大人になると基本的に異性に人気がでるかどうかのアイテムやファッション、趣味が問われてきます。

そうすると流行というのはシンプルなもので、それをどう仕掛けるかは別として
仕掛けた結果、大衆がハマるときというのは、この人気者になれるかどうか
その流行を他の人が憧れたり、羨ましがったりするかどうかにかかってくるかと思います。

だとすると小説の流行ってどうなんだろうなと、ふと考えるわけです。
読書というのはひとりで完結してしまう趣味なので、モテとはちょっとちがうのかなと。
かつては難しい哲学書なんかを読みもしないのに小脇にかかえるなんて流行もちょっとありましたけどね。
同じようにサーフィンやらないのにボードを、テニスやらないのにラケットを持ち歩いたりというのも流行りました。
でも本当に大ヒットしてベストセラーになるような作品というのは、一種のファッションですよね。
村上春樹作品とかファッションだと思うんです。
正直、あの手の文学を心から愉しめる教養や感性のある人って、実売数よりずっと少ないはずです。
だけど村上春樹だから、ベストセラーだからとおもしろいにちがいないと買ってしまう傾向は強いと思います。
ライトノベルの場合だと読んでるのはちょっと恥ずかしく思う人が多いわけですが
これは昔の子供たちの大和やゼロ戦の感覚と同じで、同性それも同じ趣味の人へのウケがいいからなんでしょう。

あなたの作品がブームになるとしたら、読者はあなたの作品のどこに興味を示してくれるからでしょうか?
もし、あなた自身がわかっていないというのなら、きっとほとんどの読者もわからないと思います。
予想外のところにハマってくれることはままありますが、それは無作為とかノープランとはちがいますよ。
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