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UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
 unokyokai@gmail.com

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ラノベ的ヒーロー・ヒロインの起源を求めて(2)

ライトノベルのようなハイティーンヒーローの源流を辿ってゆくうちに
サイボーグ009こと島村ジョーに行きついたのが前回までの話でしたね。

今回は、もう少しサイボーグ009について考えてみましょうか。
009は、それまでの分別ある大人の主人公とは異なる点が出てくるんですね。
まずごく普通の思春期の青年らしく、いや、それ以上に感受性が高く繊細なんですね。
ときに憂いを帯びたり、感傷的であったりと、それまでの大人のヒーローのように
不屈の信念によって正義の道を貫くタイプとは異なってくるんですね。
普遍的な社会正義を守ろうとする従来のヒーローとは一線を画していて
悩みや葛藤を抱えつつも、まずは自分の近くにいる人たちを守ろうとしていきます。

そして、これに付随して”不良キャラ”というのがプラスされてくるわけですが
これは社会正義を守る道徳的なヒーローではないことを示すための象徴的なアイコンであり
また当時の学生運動が華やかな頃ですから反体制への共感性もあってのことだったと思います。
大人や世間の押しつける正義ではなくて、自分が納得する正義を追求し始めるというのは
大人のヒーローにはなかった、ハイティーンヒーロー特有の志向だと思います。

実際に初期の『サイボーグ009』ではベトナム戦争などへの反戦テーマが明確になっています。
しかしながら『サイボーグ009』は何度もアニメ化、映画化されてゆく中で、
ジョーの不良キャラという設定は徐々に消えてゆくことになります。
これは9人のサイボーグ戦士の中に同じく不良キャラの002(ジェット)がいるため
どうしてもキャラがかぶっているという面もあったかと思います。
しかも002の加速装置を発展させたものが009に搭載されているといった設定などからして
能力的にもかぶりまくっていたので、やはり描きわけるのに必要だったんだと思います。

009以降、9人チームというのがないのも、キャラを描きわけるのに9人では
ちょっと多すぎるということがわかったからなんじゃないでしょうか?
野球漫画でもレギュラー選手9人全てをキャラ立てて描くことは少ないですよね。

閑話休題。ということでハイティーンヒーローは青春ならではの恋愛に悩み、宿命に葛藤しつつ
世界が抱える大いなる不条理に対して、純粋がゆえに傷つきながらも成長してゆく王道路線が確立してゆきます。
若さゆえの”青臭さ”こそが読者層の等身大ヒーローとして受けいれられてゆきます。

そうして大人でもない、子供でもない、思春期のヒーローが登場すると、
そこには、やはり同世代のヒロインも登場してきます。
大人ヒーローの場合、ヒロインは悪の手から取りもどす、あるいは守るべき姫君であって
ヒロインは無条件に、一方的にヒーローを熱烈に愛することが宿命づけらてきましたが
ハイティーンヒーローの時代になると、ヒーローもヒロインも対等に近づいていって
好き合っているのに反発しあったり、痴話喧嘩したりと、ますます等身大の人間に近づいていきました。

かつてのヒーロー全盛期から一転した現在のヒロイン全盛期のラノベを考えてゆくうえで
ヒロインの存在は、とてつもなく大きな存在となっています。
次回は、このヒロインについて考えていきたいと思います。
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