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UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
 unokyokai@gmail.com

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今と昔の感覚の差について

個人的なライフワークかのように「夜這い」に関する民俗学資料をいろいろと読んでいるのですが
そこで夜這いとは直接関係ないことながら、紙幅を割いて説明してあったことが気になりました。

それは「夜」の感覚についてなんですね。
夜といえば「暗い」というのは当たり前なのですが、実は現代の夜と昔の夜とは大きく違っていました。
何が違うかといえば「暗さ」「闇の濃さ」がちがうわけですが、どうも現代人にはなかなか理解しきれないもののようです。
私自身でさえも子供の頃に感じていた夜の暗さよりも今現在の夜の暗さよりも物理的に明るくなった気がします。
街灯などの照明は数も明るさも増えたし、深夜まで起きている家々から漏れる灯りも増えました。
24時間営業のコンビニや終夜輝き続ける電光看板などもあります。
なにより都心に住む身としては、深夜といえども人の往来が絶えることはあまりなくなってしまいました。
だからたとえ部屋のすべて電灯を消そうと、窓から入る外の明かりでぼんやりと明るくなってしまいました。

かつて夜とはまさに魔物の住む世界を具現化したような時間帯でした。
日が落ちれば月明かりしかなく、雲や木々に空が遮られれば、ほぼ真の闇となります。
そして闇とは明るさだけではなく、昼の人間の世界とはちがう人気はない寂寥とした異界となるのです。
古人の語るところによると、昔ながらの闇が変化してきたのは大正の後期以後とのことです。
この頃になると田舎のほうでも電灯が普及しだし、夜の世界はだんだんと薄まっていったようですね。
数あり衰退の理由がありますが、この電灯の普及と同時に夜這いもしにくくなった原因のひとつだそうです。
とはいえ資料では東北地方の一部では1980年代現在の時点で夜這いの風習は確認できていたそうなので、
今もどこかで夜這いの風習が残る地域が日本のどこかにある可能性も高いですね。

閑話休題。ですので今の感覚でいう夜、特に宵、夕方なんていう感覚は現代人の考えるものとはまったくちがいます。
夜はどこまでも暗く、それこそ一寸先さえ見えない。しかもとにかく怖いくらいに静かであったのです。
また日が暮れれば、あっという間に闇に包まれてしまう感覚はなかなかわかりにくいでしょうね。
まだ大丈夫だろうと油断すると、もう照明なしには歩けなくなるほどに暗くなってしまうのです。
よく中二病的なワードとして「逢魔ヶ刻」なんて使われるわけですが、それを実感できるほど
人の境界と魔の境界をいやというほど認識させられてしまう時間帯なんですね。
田舎に住んでいる人なら山とかにはいれば、どういうものか実感できるでしょうし
東京でも代々木公園の真ん中あたりにいると、完璧ではないですが夜の世界を疑似体験できます。
それでも田舎であっても、よほど奥ではないと空の下のほうが町の明かりでぼんやり黄色く染まっていたりと
本当の闇というものにはなかなか出会えないでしょうし、元から淋しい山中の昼と夜というよりも
昼は人で賑わっていた町が急に異世界にでもなったように変化してゆくというのとでは趣きも異なります。

もしもあなたが歴史小説や時代小説、もしくは異世界ライトノベルで中世ヨーロッパ風のことを書くとき
今の感覚で夜をイメージしてしまうと、ちょっとおかしなことになってしまうかもしれません。
たとえば電灯のない世界で「夜に人影を見た」なんてことはまずありません。
それこそ室内であれば視覚ではなく気配とか聴覚、嗅覚で感づくことはあっても、視覚では数十センチ先にいても見えません。
ある程度離れた場所にいる人影をしっかりと認識するには、それこそ屋根や壁のうえで満月に照らされでもしない限り
目撃されることはないでしょう。ランプや行灯など半径1メートルも照らさないですから。

あなたの経験してきた普通の世界は、けっしてどこであっても正しい世界でもないということを常に感じてください。
あなたがあたりまえだと思っているものこそ、実は大きな誤解が潜んでいるものです。
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